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FPに聞く! 旅行資金を賢く貯める家計見直し術




はじめに


旅行に行きたくてもお金がなかなか貯まらない! 渡航費はもちろん、旅行に行けば美味しいものを食べたいし、地元の名所も訪ねたいしと、何かとお金がかかるもの。せっかく貯めた貯金もすぐに飛んで行ってしまう……なんて声も。今回はそんな旅につきもののお金の悩みを解決する家計見直し術を実例をふまえながらご紹介します。

Text : 續恵美子(ファイナンシャルプランナー)

ムダ遣いを減らすための「お金の使い方」3ステップ

ムダ遣いを減らすための「お金の使い方」3ステップ


給料が少ないから貯金ができない……という人は多くいますが、貯金ができる・できないは収入の大小にはあまり関係ありません。収入に見合った支出を心がければ、少しずつでも貯金はできていくものですが「ムダ遣いをしているわけじゃないけど給料前にはいつもカツカツ」という相談を受けることもよくあります。

話を聞いていると、こうしたタイプの方には自分が“何にどれだけのお金を使っているのか”をきちんと把握できていないことが多々あります。給料が少ないことよりも、こうした把握不足が貯金ができない理由に繋がっているのです。貯金をしたいと思ったら、まずは自分のお金の使い方を確認することから始めましょう。

自分のことだ!と思った方、ぜひ次の3つのステップを実践してみてください。

ステップ1 :使ったお金を紙に書き出す(細かくなくてもOK)
財布の中に入れっぱなしのレシート、クレジットカードの明細書などを見れば、自分が買った物、金額、お店などがわかりますね。預金通帳でもお金を引き出した回数やATM手数料を引かれた回数・金額などが確認できます。1円単位で細かく計算する必要はないですが、こうやって1カ月ごとに「買った物」、「金額」を紙に書いていくと月々使っている金額を把握しやすくなります。


ステップ2 :お金を使ったときの気持ちを3つに分類する
一通り過去の支出を書き留めたら、お金を使ったときの気持ちを下記の3つに分類してみてください。

1.必要だからした支出=必要支出
2.支出したことで嬉しかった=嬉しい支出
3.支出したときの気持ちを思い出せない=ムダ遣い支出

たとえば、預金通帳から引かれる家賃は1の「必要支出」、友達と行ったニューオープンのカフェでの飲食費は2の「嬉しい支出」かもしれません。でも、コンビニはどうでしょう? レシートの「カフェラテ○○円、チョコレート△△円」という記載を見たとき、そのときの状況や気持ちが思い出せないこともあるでしょう。

その時は「カフェラテを飲みたい」「甘いものが欲しい」などと理由があって買ったものかもしれません。でも、振り返ってみたとき「気持ちを思い出せない」のであれば、ムダ遣いの可能性が高いです。こうした「ムダ遣い支出」が月々いくらあるかチェックしてみましょう。今まで目をそらしていたムダ遣いが、より具体的な数字になって表れてくるはずです。


ステップ3 :「ムダ遣い支出」を減らして「嬉しい支出」に変える
これまで“コンビニのカフェラテ“に使っていたお金を、ちょっと思い直して貯金にまわしてみる。貯まったお金で旅行やグルメを楽しむことができれば、結果的に「嬉しい支出」に変えることができます。まずは、こうしてお金の使い方を見直していくことから、「旅行用貯金」を始めていきましょう。
旅行用貯金は「旅行積立て」に限らなくてもOK

旅行用貯金は「旅行積立て」に限らなくてもOK


旅行用の貯金はわざわざ旅行会社などが展開している「旅行積立て」を利用しなくても構いません。多くの旅行積立て商品は銀行の定期預金などに比べても利回りが高いメリットがありますが、使途の面ではデメリットにもなり得ます。

自分でお得な交通機関や宿泊施設を組み合わせ、自分なりのプランを練ろうと思っても、貯まったお金を利用できるのはその旅行会社や航空会社で取り扱いしているツアーや航空券などに限定されます。かえって旅行代金が高くつく可能性もあります。

大切なのは、旅行という嬉しい支出ができるようになるだけのお金が貯まるよう、先取り貯金をすることです。旅行貯金専用の口座を作って貯めていけば、他の貯金と混ざらなくていいですね。旅行でお金を使うときも専用の口座からだけ捻出するようにすれば、使いすぎも防げて、旅行後にありがちな家計の金欠状態も防げるでしょう。
旅行用貯金を続けていけば、積立ても夢ではなくなる!

旅行用貯金を続けていけば、積立ても夢ではなくなる!


最初のうちは、支出の見直しで見つけたムダ遣い分を貯金していくことから始めて、節約意識をもって取り組んでいくうちに、毎月一定額を貯金にまわそうと思えるようになるものです。

たとえば、私が以前相談を受けた方のなかには、先述の3ステップを実行したことで、年収400万円程度の赤字家計だったところから、毎月15,000円を貯金に回す黒字家計に変えられた女性もいます。まずは毎朝買うことが習慣になっていたコンビニ支出をやめて月々2,500円程度を浮かすことから始めた彼女。2,500円、5,000円、7,500円と定期的にお金が増えていくのを見るのが嬉しくなって、節約意識も強まっていったのだそう。他にも惰性で使っていたお金を省き、先取り貯金の額を毎月5,000円にアップ。自分の気持ちと行動が節約に慣れるにつれ、徐々に貯金額を上げられるようになったと言います。いまでは月々5,000円ずつの「旅行積立て」も併用しているというから、赤字だったころと比べると大きな成果ですね。

現在「旅行積み立て」を実行している人は、たとえば交通費は「旅行積立て」から、宿泊費、食事代、旅先でのお買い物などの費用は「旅行用貯金」から捻出、と目的ごとに引き出す先を分けておくと、旅行の計画に制限をかけることなく、さらに賢く貯めることができますよ。

人生さまざまなお金が必要です。旅行に限らず嬉しい支出を目標に定め、ムダ遣いを減らしていけば、収入に関係なく貯金できるようになります。ぜひ皆さんも小さなことから、取り組んでみてください。


◆續恵美子(つづき・えみこ)
女性のためのお金の総合クリニック「エフピーウーマン」認定ライター。ファイナンシャルプランナー(CFP)生命保険会社で15年働いた後、FPとしての独立を夢みて退職。その矢先に縁あり南フランスに住むことに――。夢と仕事とお金の良好な関係を保つことの厳しさを自ら体験。生きるうえで大切な夢とお金のことを伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談などで活動中。エフピーウーマンでは、女性のための無料マネーセミナー「お金のmanaVIVA(学び場)」(https://www.fpwoman.co.jp/manaviva.html)を無料開講中!



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