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スーパーで手に入る! 旅先で買いたいバラマキ土産




はじめに


旅先から戻る直前、駅の売店で選ぶお土産。それは、人数分は入っているけれど、帰省中に一切食べたことのないお菓子だったりしませんか? コミュニケーションを円滑にするための「土産」であるはずなのに、その商品にまつわる思い出のひとつも語れないなんて、なんともったいない!そこで提案したいのが、地元のスーパーで、自分や地元の人たちが日ごろ食べている本当の“ご当地の味“を選ぶこと。「○○と一緒に食べると美味しい」などと実体験を伝えれば、味に興味がわくでしょう。帰省先土産なら「自分の体の大部分はこの菓子でできている」と言って渡すだけでも、きっとその場が和みます。

Text:菅原 佳己
【愛知県】なごやん 70円/パスコ

【愛知県】なごやん 70円/パスコ


名古屋駅のお土産として定番のお饅頭「なごやん」。いかにも名古屋土産として開発されたような名前のため、冒頭の「駅で買う、地元の人が食べたことないお菓子」と誤解されがちですが、本当は名古屋の日常的なお茶菓子です。愛知県産の小麦粉「きぬあかり」を使ったカステラ生地でまろやかな黄味あんを包んだ焼菓子で、食べやすく、子どもが大好きな味。牛乳との相性は抜群です。一方でPTAなどの会合でもお茶菓子によく利用される、安定の美味しさと信頼の味。
実はこの「なごやん」、あの「超熟」でお馴染みのPascoが昭和32年からつくっている60年以上のロングセラー商品です。地元のスーパーのパン売り場で売られている、5個入りの簡易パックが人気。ボリュームがあるのにとてもリーズナブルな価格で、長期常温保存できる、お得で合理的なところが堅実な名古屋人の心をつかんでいるのかもしれません。
【高知県】一日中ミレー 各種200円/野村煎豆加工店

【高知県】一日中ミレー 各種200円/野村煎豆加工店


「ミレービスケット」は、高知県を代表するご当地お菓子。最近はその人気から、全国で取り扱いが増えています。つくっているのは創業大正12年の野村煎豆加工店という豆菓子のメーカー。そのため、主力商品のフライビーンズ(そら豆)を揚げた油を加えてミレーを揚げることで、たいへん香ばしい風味に。さらに塩味がはっきりしているので、甘い生地を引き立ててくれます。そんな魅力たっぷりの「ミレー」ですが、名前の由来は今も謎。60年前は明治製菓が生地を製造していましたが、当時のことを知る人はなく、何を意味するのかは不明なのです。


変わらぬ美味しさだけではなく、いろいろな魅力の新味が登場しているなか、地元スーパーに行かないと入手困難なものも! 最近仲間入りした新フレーバー4種は地元っ子も認める美味しさ。朝のコーンポタージュ(なるほど)、昼の生姜(おお、高知の名産品!)、午後のブラックペッパー(ビールにも合いそう)、そして真夜中のガーリック(やっぱり)。テーマは「一日中ミレー」。小袋入り4連の商品なので、人数に合わせて組み合わせを変えて楽しめます。こんなウィットに富んだアイディアも人気の理由なのかも。 【新潟県】サラダホープ 6パック入り198円/亀田製菓

【新潟県】サラダホープ 6パック入り198円/亀田製菓



全国的に有名なあられメーカー亀田には、新潟県内だけで異常に人気のあるあられがあります。それがこの「サラダホープ」。昭和36年の発売直後、日本初のサラダ味あられとして県内で大ブレイク。ところがあまりの人気に県外需要に手が回らず、気がつくと県外に類似品が出回り自然と県内のみの販売となっていきました。その後、県外進出を試みるもあまり売れず撤退、を繰り返し、現在は新潟県限定商品に。小袋入りなので職場などで分けやすく、万人ウケの定番の味。
【青森県】なかよし 500円(65g)/花万食品

【青森県】なかよし 500円(65g)/花万食品


青森八戸にはこの季節、贈り贈られることで、互いの仲のよさを確かめ合えるおやつがあります。それは昭和51年の誕生以来の人気商品、「なかよし」。日本屈指のイカ水揚げ量を誇る町・八戸のイカを使い、イカでチーズをサンドしたオリジナル珍味です。定番のプレーンのほか、リッチでまろやかな「なかよしカマンベール」(写真)、ピリリと辛味がきいた「なかよしブラックペッパー」も、おやつやおつまみにおすすめ。


珍味らしからぬ「なかよし」というかわいらしい名は「イカとチーズがぴったり仲よし」という意味で、「食べてみんな仲よしに」との願いも込められています。結婚式の内祝いやバレンタインデーシーズンにも人気なのは、名前の効力。地元スーパーでは、普段使いならお菓子や珍味売り場で、贈答ならサービスカウンターで箱入りにしてもらう、というのが常識で、盆暮れは「なかよし」のギフトがよく売れます。


※全ての商品価格は、取材時の税別参考価格です。また予告なく商品の内容に変更が出る場合もあります。

おわりに


気軽に現地の味覚を楽しめるご当地お菓子。商品の歴史や背景を知れば、お土産として手渡す時に、ひとこと添えてみたくなるはず。ご当地お菓子は、旅の移動中につまむのにもぴったりなうえ、会話もきっと弾みます。次の旅先では、スーパーに寄り道してご当地土産を探してみませんか? 


◆菅原 佳己(すがわら よしみ)
スーパーマーケット研究家。夫の転勤で国内外の転居を繰り返すうちに、スーパーの魅力に気づき、埋もれた日常食の発掘などの研究をスタート。ご当地スーパーやご当地グルメブームの火付け役として、テレビや雑誌、新聞などで活躍している。著書は『日本全国ご当地スーパー掘り出しの逸品』『日本全国ご当地スーパー 隠れた絶品 見~つけた!』(講談社)など多数。

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