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長瀬産業、東北大学:ガラスの半永久的な撥水性を実現、世界初の技術で事業化を推進


長瀬産業と東北大学の寒川誠二教授は、リソテックジャパン、SPPテクノロジーズとの共同研究により、世界初となる新技術・超微細加工ナノ構造による撥水性制御を開発し、長瀬産業による事業化の推進が決定した。

 長瀬産業独自技術により量産供給が可能である材料「フェリチン」の供給と、超微細加工ナノ構造による撥水性制御との組み合わせにより、あらゆる材料の撥水性を自在に制御することが可能となった。これにより、従来のコーティング膜に比べて耐久性を有する恒久的撥水性が実現される。




「フェリチン」とはあらゆる生き物が生体内に作る球殻状たんぱく質で、生体内の鉄イオン濃度の調節に深くかかわっている。動物のフェリチンは外形12nmほどの大きさで、その中には鉄だけでなく様々な金属イオンや有機分子が内包可能な性質を利用し、電子機器、医療、環境等の分野に適用する研究が数多く進められている。NAGASEグループが有する研究開発機関「ナガセR&Dセンター」は、長年培ってきた独自の遺伝子組み換え技術を駆使し、フェリチンを大量に生産する技術を開発し、2016年に特許を取得した。




 本技術は、ガラス、シリコンを代表にあらゆる材料の表面濡れ性(固体表面に対する液体の付着しやすさ)を自在に制御することに成功した世界初の新技術で、自動車用センサーやスマートフォン等のカメラのレンズ部分、各種電子部品、工業用部品などの産業分野でも極めて注目を集めている。特に、自動運転用や安全確保用のセンサー類の市場においては、2020年には2017年比で約1.9倍となる1.7兆円(矢野経済研究所調べ)になると見込まれており市場の伸びが期待される。また、スマートフォンの出荷台数は2020年には2017年比で約1.1倍となる16億台(IHS Technology調べ)になる見込みであり、これらの市場を主なターゲットとし事業化を推進していく。




 現在、一般的なコーティングによる撥水性の制御は、長期間の使用により撥水性を有する層が剥がれる等、耐久性の問題が課題とされていた。新技術においては、独自技術であるバイオテンプレート技術と中性粒子ビーム加工技術を融合し、ガラス等の表面にナノピラー構造を作製することで、従来は困難であった材料の表面にナノオーダーの均一な加工を施すことが可能となった。このように、新技術はあらゆる材料の撥水性を自在に制御し、恒久的な撥水性を実現する。

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