ケルンで開催されているインターモトでベールを脱いだ新型のカタナ。その詳細の第二弾をお届けします!

REPORT●北秀昭(KITA Hideaki)

厳しい排ガス規制「ユーロ4」をクリアしたカタナの排気システム



 美しい曲線を描く排気システムは、エキサイティングなサウンドを実現しつつ、高い静粛性を確保した4-into-2-into-1システムを採用。



 優れた消音効果を発揮する排気チャンバーは、ジョイントセクションの後にレイアウト。エンジンの下にピッタリと収まるように工夫されているのが特徴だ。



 排気システムには厳しい排ガス規制の「ユーロ4」に適合するクリーンエミッション用の触媒を設置している。



 また、排気システムのパイプ内には、排気圧力波を微調整&自動制御する開閉バルブ「エキゾーストチューニングシステム(SET)」を採用。同システムはサーボモーターを使い、エンジン回転数、スロットル開度、ギアの位置の変更で自動的に開閉バルブの開度を変更。低中回転数域でのエンジン燃焼の改善や、低中回転域での扱いやすさを大幅にアップしている。

水冷+オイルクーラー採用の冷却システム

ラジエター
オイルクーラー


 水冷式エンジンに採用されるラジエターは、凹面を備えた高効率タイプで、強い冷却性能を発揮。設けられたシュラウドが、効率的にラジエターコアへ空気を導くのがポイントだ。



 カタナのエンジンにはさらなる冷却を促すオイルクーラーを採用。オイルクーラーは軽量かつコンパクトなサイズに設計されている。

軽量&コンパクトなシャシー

 GSX-S1000がベースとみられるコンパクトで軽量なシャシーは、敏捷性と制御のしやすさを確保しつつ、楽しいライディングを実現。一般道路、自動車専用道路、高速道路、ワインディングロードなど、あらゆるストリートシーンに適合するよう設計されている。



 カタナは快適なシートとスリムなボディーが特徴。シート高は825mmに設定し、他のリッターバイクにはない足着き性の良さと快適性を提供している。



 ライディングポジションは人間工学に基づき、快適性、制御のしやすさ、疲労の軽減、視認性の良さをとことん重視。ホイールベースは1,460mm、レーキ/トレイル25度/100mmに設定されている。



 ハンドルはハンドルクランプで固定するバーハンドルを採用。疲労感の少ないアップタイプとしている。

高い剛性と軽量化を実現した フレームとスイングアーム



 アルミ合金のスイングアームは、2016型GSX-R1000用がベース。頑丈に補強されたスーパーバイク風の外観を持つスイングアームは、150psのエンジンパワーをフォローするパフォーマンスを発揮する。

フロントフォークとリヤサスペンション

 フロントフォークはφ43mmのKYB製倒立型を採用。スポーティさを確保しつつ、120mmのストロークを確保しているのが特徴だ。ダンピング、リバウンド、圧縮、スプリングプリロードの調整機能も装備済み。

 リヤサスペンションは63mmストロークタイプのリンク式を採用。優れたプログレッシブで効率的に路面状態に反応し、高い安定感を確保。リバウンドのダンピングとスプリングプリロードの調整機能が盛り込まれている。

ブレンボ製フロントキャリパーとABS制御

 ラジアルマウント(走行方向側に取り付けられたスポーツモデルならではの手法)されたブレンボ製キャビパー。写真のレッドカラーはオプション設定となる模様。

BOSCH製ABSコントロールユニット。

 フロントブレーキは、現行のGSX-R1000と同じ、ブレンボ製4ピストン(φ32mmピストン)のラジアルマウント式モノブロックキャリパーを採用。ディスクローターはφ310mmのデュアルディスクとし、強力な制動性能を発揮。



 ブレーキのロックを回避して安全性を高めるアンチロックブレーキシステム(ABS制御)は、ホイール回転数をホイール回転ごとに50回監視して停止電力を合致。BOSCH製のABSコントロールユニットはコンパクトで軽量な640gのタイプを採用している。

前後17インチのホイール&タイヤ

 17インチの前後ホイールは、TPRによって製造された6スポーク型の17インチ鋳造アルミニウムタイプを採用。軽量かつ高い剛性を確保しているのがポイントだ。



 タイヤは新設計のダンロップ製チューブレスラジアルタイヤ「ロードポート2」を採用。高いグリップ力とコントロール性能を確保している。サイズはフロントが120/70-17、リヤが190/50-17をチョイス。

安全性もトコトン重視! 「3モード トラクションコントロールシステム」

トラクションコントロールのモード表示。TC・OFF・1・2・3が表示されるシステム。

 スズキの先進技術である「3モード トラクションコントロールシステム」により、ライダーはスロットルを幅広くコントロール可能。様々な道路状況で乗り心地を向上させ、ストレスを少なくし、疲れをカットしてくれる。



 同システムは、速度センサー、スロットルセンサー、クランクポジションセンサー、ギアポジションセンサーを設け、ホイールスピンなどを検出した時の出力を素早く配達。これにより滑らかなトラクションコントロールが可能になり、前輪のグリップ力の消失等を防いでくれる。



 スズキのトラクションコントロールシステムは、4ミリ秒ごとに条件を確認し、イグニッションを制御するので、トラクションの変更に対して瞬時に対応するのが特徴だ。



 ライダーはハンドル左側にあるスイッチで、システムの3つのモードのいずれかを自由に選択、もしくはシステムをオフにできる。

●モード1

最も感度の低いレベルなので、一定レベルのリヤタイヤでのホイールスピンが可能。グリップ力が高くなる高温時、乾いた路面、スポーティな走りに適したモード。

●モード2

2番目に低い感度レベル。一般的な道路状況に適したモード。

●モード3

最高の感度レベル。リヤタイヤのホイールスピンやフロントタイヤの滑りを抑えてくれる。グリップ力の弱まる低温時、濡れた路面等に適したモード。

スムーズなエンジン始動を実現! 「スズキ イージースタートシステム」

 カタナは32ビットECM(写真上)が信号を認識してスタータモーターを保持し、指定された時間に動作する「スズキ イージースタートシステム」を採用。これにより、ライダーはハンドル右側に設置されたスターターボタンをワンプッシュすれば、スムーズにエンジンを始動させることが可能。

超豪華な多機能メーター

 走りに必要な情報をコンパクトに盛り込んだ、輝度の調節が可能なフルLCDの多機能メーター。ディスプレイに隣接するLEDのインジケーターには、ターンシグナル、ハイビーム、ニュートラル、故障、ABS、トラクションコントロールシステム、クーラント温度、オイル圧力などを設置。



 バータイプのタコメーターには「ピークホールド」機能が盛り込まれており、ライダーは瞬時に最高回転数等を認識できる。

≪多機能メーターに盛り込まれている機能≫

スピードメーター/タコメータ/走行距離計/デュアルトリップメーター/ラップタイム/ギア位置/水温/運転範囲/平均燃料消費量/即時燃料消費/トラクションコントロールモード/燃料計/時計/バッテリー電圧

【スズキ・カタナ主要諸元】

全長×全幅×全高:2,125mm×830mm×1,110mm

ホイールベース:1,460mm

地上高:140mm

シート高:825mm

重量:215kg

エンジン型式:水冷4ストロークDOHC 4バルブ直列4気筒

ボア×ストローク:73.4 mm×59.0mm

排気量:999cc

圧縮比:12.2:1

最高出力:110Kw(150ps)/10,000rpm

最大トルク:108Nm/9,500rpm

ミッション:6速

点火システム:トランジスタ

燃料タンク容量:12.0L

トレイル:25度/100mm

タイヤ(前):120/70ZR17M /C(58W)、チューブレス

タイヤ(後):190/50ZR17M /C(73W)、チューブレス

カラー:メタリックミスティックシルバー(YMD)



情報提供元:MotorFan
記事名:「 ハイエンドな技術が超満載! スズキ・カタナ詳密解説【第二弾】 /New SUZUKI KATANA