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BMW M4 CSでサーキットを走ってみたら、ビックリするほど頑強なクルマだった


BMW M4はただでさえスポーツクーペとして圧倒的な地位を築いているが、そのM4をさらに軽量、高出力化したのがM4 CSだ。軽量で速い、Mの精神は受け継がれたのか? レーシングドライバーの田中哲也がショートコースで検証する。


REPORT◎田中哲也(TANAKA Tetsuya)


PHOTO◎市健治(ICHI Kenji)

 M4の軽量ハイパフォーマンス仕様がM4 CSだ。日本では60台の限定車で、最高出力は標準のM4の431ps、M4コンペティションの450psを上回る460psにまで高められた。カーボンルーフを採用し、ドアトリムを簡素化することで、見た目のスポーティネスと実際の軽量化を実現。スポーツ走行では特に天井の軽さを感じた。


 


 今回は愛知県の美浜サーキットと幸田サーキットという、身近なサーキットで試乗したが、美浜のようなバンピーな路面では、さすがにM4 CSはパワーがありすぎる。不用意にアクセルを踏むと、リヤ荷重がかかる前に後輪が滑り出してしまうから、じわっとトラクションをかけるような運転が求められる。電子制御ダンパーやタイヤの空気圧も含めてコースにあわせて調整すると改善するだろう。

カーボンルーフは低重心化に効果的だ。
ドアの内張まで軽量化されている。


真夏の厳しい条件で走っても衰えない速さ

 続いて幸田サーキットに移動して試乗した。ここはあまり走ったことがなかったが、路面はわりとグリップする部類で、M4 CSのミシュラン・パイロットスーパースポーツとのマッチングがよかった。特に空気圧を温間で規定値より少し低めにするとかなり走りがよくなった。

ブレーキはオプションのカーボンセラミック製(約110万円)で連続走行でも音をあげず、ペダルタッチも変わらなかった。

 真夏にふたつのショートコースでM4 CSを走らせて感心したのは、頑丈なクルマであるということ。水温も油温も、これだけ暑い日に微動だにしない。もちろん20分ほどの走行枠をずっと全開で走るわけではなく、何度かクールダウンは入れるが、ブレーキのタッチも変わらず、耐久性が高いと感じた。もっともこの暑さでは、クルマがダメになる前に人間がクールダウンが必要になるだろう。

 さらにトラクションコントロールの制御がとてもいい。つまりMDMのセッティングがよくできている。460psもあるので、DSCをオフにしてあまり滑らせすぎると、空転ばかりで加速しない。だからMDMをフルに使って空転しないようにした方がトラクションのかかりがよく、速く走れた。

 前述のとおりこういったショートコースの路面では電子制御ダンパーをスポーツプラスにすると硬すぎるので、スポーツの方がちょうどよかった。可変ダンパーはこういったセッティングを路面にあわせられるので楽しい。これでトラクションコントロールがさらに細かく調整できたらもっといい。最初に見たときには分厚いクルマと感じたが、サーキットでの印象がいいとスタイリングもカッコよく感じられるから面白い。




※本記事は『GENROQ』2018年9月号と10月号掲載記事を再編集したものです。

SPECIFICATIONS


BMW M4 CS


■ボディサイズ:全長4685×全幅1870×全高1385mm ホイールベース:2810mm ■車両重量:1580kg ■エンジン:直列6気筒DOHCターボ 圧縮比:10.2 総排気量:2979cc 最高出力:338kW(460ps)/6250rpm 最大トルク:600Nm(61.2kgm)/4000〜5380rpm ■トランスミッション:7速DCT ■駆動方式:RWD ■サスペンション形式:FマクファーソンRマルチリンク ■ブレーキ:F&Rベンチレーテッドディスク ■タイヤサイズ(リム幅):F265/35R19(9J×19)R285/30R20(10J×20) ■パフォーマンス 最高速度:280km/h(リミッター作動) 0→100km/h加速:3.9秒 ■環境性能(EU複合モード) 燃料消費率8.4★/100km CO2排出量:197g/km ■車両本体価格:1619万円

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