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エアバッグの補助電源として [人とくるまのテクノロジー展2018横浜]


キャパシタ屋さんなのに衝突実験ビデオを流している。そこにはなるほどという理由があった。日本ケミコンのブースで話を訊いた。

 キャパシタ/アルミ電解コンデンサを事業の主体とする日本ケミコンのブースの特等地に、NASVAによるJNCAPの衝突実験のビデオが繰り返し流されていた。なぜ日本ケミコンなのに衝突実験?と訊いてみたところ、補助電源としてのアルミ電解コンデンサの役割を説明してくれた。




 エアバッグが作動するためには、点火装置のための電源が必要だ。しかし衝突により電源が遮断されてしまうと、肝心なときに展開できなくなる。そのための補助電源として、アルミ電解コンデンサが仕込まれているのだという。



回路内における実装例

 万一に備えるためか展示されていたリード型の製品は14000μFやら50Fと、容量は大きい。チップ型の小さいものは470μFとか1000μFといった容量だったが、当然こちらは複数個を用いる設計。小型軽量化をねらうときにチップ型を選択するという。




 ついでに、マツダのi-ELOOPのような大きなキャパシタが車両前方に備わっているケースの場合、衝突時に圧壊したときには、たとえば発熱や発火といった大きな化学変化は起きないのかと訊いてみた。リチウムイオンバッテリーは電解液が漏れ出た場合に可燃性であることからそうした事象に見舞われるのはご存じのとおりで、ではキャパシタはどうなのかと思った次第。




 すると、あるかもしれないが甚大ではないとの答えが返ってきた。LiBに対して絶対的な容量が少ないことが大きな理由。そして、システムを搭載するメーカーも当然ながら対策を打っていることがふたつめの理由ということ。もちろんキャパシタにも可燃性の電解液は含まれているが、それらの理由から大きな被害に結びつくことはなさそうだ。

参考:エアバッグが展開した瞬間(画像:NASVA)

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