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リチウムイオン電池の弱点である電解質の可燃性克服にマテリアルズ・インフォマティクスが有効であることを確認!


マテリアルズ・インフォマティクス(以下MI)を活用した材料開発支援サービスを行うMI-6株式会社は、 キシダ化学株式会社と共同で、 東京大学津田研究室、 三井物産株式会社の協力を得て、 リチウムイオン電池の性能向上のための電解液組成予測にMIを活用し、 電池の性能発現に有効な難燃性電解液組成の発見したと発表した。 この結果は難燃性電解液のさらなる開発可能性を示唆するとともに、 MIによる材料開発期間短縮の有効性を改めて示すものだ。

 MIとは、マテリアルズ・インフォマティクスのことで、情報技術と材料科学を融合し、新素材や代替材料を模索する技術手法だ。




 素材産業は従業員数約120万人、 付加価値額約20兆円を誇る日本のリーディング産業である。 しかし新興国メーカー参入と積極的な投資等によって世界市場シェアは低下しており、 イノベーションの高度化が求められている。MIは「実験」「理論」「計算科学」に次ぐ第4の科学手法である「データ科学」を使って、 短期間かつ低コストで新たな物質・材料を探索、 開発する技術である。MI-6はMIを活用した素材産業のさらなる発展を目指し、 2017年11月にバイオインフォマティクスや情報学に携わってきたメンバーが中心となって設立された企業だ。




 EVなどで使われるリチウムイオン電池は、正極・負極・セパレーター・電解液によって構成されている。商用のリチウムイオン電池においては高容量化・高出力化といった各用途向けの性能追求と、 これまで以上の安全性の両立が求められている。 安全性に関わる懸念事項の一つとして、 電解液の可燃性が広く認識されており、 電解液を難燃化する材料の探索が長らく研究されてきましたが、 電解液に配合が検討される多くの難燃剤は電池性能を低下させることが課題となっていた。

 難燃剤配合による電池性能の低下を抑止するため、 MIの技術を活用し、 難燃剤を含まない場合と同様の電池性能を発現する新しい組成の難燃性電解液を設計した。






1.キシダ化学が保有する実験結果データの物性値と電池性能の相関性を算出


2.化合物ライブラリーに対してベイズ最適化(形状がわからない関数の最大値・または最小値)を求めるための手法)を行ない、 推薦度の高いものを抽出


3.最も推薦度の高い物質を電解液に適用し、 検証


最も推薦度の高い物質を用いて設計した電解液の性能評価を行ったところ、 初期データとして用いた電解液組成を上回る性能を示し、 有望な難燃性電解液を開発することができた。




 この実験により、 企業データをMIへ適用することが材料開発に有効であると確認できた。 MIは、 電子材料、 機能性素材、 スペシャリティケミカル、 塗料、 接着剤、 樹脂、 コンパウンド、 肥料、 農薬、 基礎化学品、 無機原料などあらゆる材料開発を効率化すると期待されている。


MI-6は今後もキシダ化学、 三井物産と協力してMIの研究開発と推進、 普及に取組み、 国内企業の開発力の維持向上や生産性の改善に資する取組を行なっていく。



M I-6 株式会社 について


会社名:MI-6株式会社 / MI-6 Ltd.


所在地:東京都港区海岸1丁目2番3号汐留芝離宮ビルディング21階


代表者:木嵜 基博


設立:2017年11月17日


URL: https://mi-6.co.jp


事業内容:MIを活用した材料開発の研究、 開発支援、 コンサルティング、 プロジェクトマネジメント等




キシダ化学株式会社 について


会社名:キシダ化学株式会社/ KISHIDA CHEMICAL Co.,Ltd.


所在地:大阪市中央区本町橋3番1号


代表者:岸田 充弘


創業:1924年(大正13年)1月1日


URL: http://www.kishida.co.jp/com/index.html

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