STマイクロエレクトロニクスは、より安全性の高いシステム設計の迅速化・低コスト化に貢献する新しいSTM32マイクロコントローラ(マイコン)用パッケージを発表した。

 産業機器の制御をはじめ、ロボット、センサ、医療、交通機関といった分野では、機能安全規格であるIEC 61508の安全度水準レベル(Safety Integrity Level:SIL) SIL2またはSIL3の認証取得が必要とされている。STM32マイコン向けの機能安全設計パッケージは、このような分野の設計者向けに開発されており、システム開発と認証取得の簡略化に役立つ。



 マイクロコントローラ事業部マーケティング・ディレクターであるDaniel Colonna氏は、次のようにコメントしている。「当社の顧客が安全規格に準拠した新たな機器を迅速かつ効率的に開発できるように、私たちは、認証取得済みソフトウェアを含む付加価値の高い包括的なパッケージを開発し、業界で初めて無償提供します。さらに、この機能安全設計ソフトウェア・パッケージをSTM32マイコン全体に対応させていくことで、開発者にさらなる柔軟性を提供するとともに、部品点数の最適化に貢献します」



 機能安全設計パッケージは、ドキュメントと、IEC 61508 SIL3の認証取得済みソフトウェア・セルフテスト・ライブラリである「X-CUBE-STL」で構成されている。最初のパッケージはSTM32F0シリーズ向けに提供され、その他のすべてのSTM32マイコンに対しても、2018年から2019年にかけて順次対応していく予定。現在、800品種を超えるSTM32ファミリは、価格・性能・機能を最適化できる独自の柔軟性を開発者に提供している。



 国際規格に基づき機能安全の認証を行う主要な国際認証機関であるTUV Rheinland社は、機能安全規格IEC 61508:2010に基づく、STM32F0シリーズ向けX-CUBE-STL-F0を高く評価している。この認証の詳細については、まもなく http://www.fs-products.com で公開される予定。



 スイスを拠点とするセンサ・メーカーであるContrinex社は、STの機能安全設計パッケージを使用して、安全性の認証を取得する最初の企業になる。Contrinex社の組込みソフトウェア開発プロジェクト・リーダーであるNicolas Jouanne氏は、次のようにコメントしている。「堅牢で実績のあるSTのマイコンと機能安全設計パッケージの組み合わせは、当社のセーフティ製品の開発において最適な選択肢です」



 STM32F0マイコン用の機能安全設計パッケージは、機密保持契約(NDA)を締結後、http://www.st.com から無償で入手が可能。また、その他のSTM32マイコン向けのパッケージについても、2018年から2019年にかけて追加される予定だ。

情報提供元:MotorFan
記事名:「 STマイクロエレクトロニクス:安全性が重視される用途向けに無償の機能安全設計パッケージを発表