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JFEスチール、「1.5ギガパスカル級自動車用冷延鋼板」で平成29年度省エネ大賞を受賞


JFEスチールは「省エネと衝突性能を両立させた1.5ギガパスカル級自動車用冷延鋼板」の功績により、「平成29年度省エネ大賞 製品・ビジネスモデル部門」(主催:一般財団法人 省エネルギーセンター、後援:経済産業省)の「資源エネルギー庁長官賞」を受賞した。

(左から)スチール研究所長 曽谷保博氏、スチール研究所薄板研究部長 船川義正氏、主任部員 小野義彦氏、薄板セクター部 主任部員 岡田和久氏、スチール研究所薄板研究部 吉岡真平氏

「省エネ大賞」は、事業者や事業場等において実施した、他者の模範となる優れた省エネへの取り組みや、省エネルギー性に優れた製品並びにビジネスモデルを表彰するもので、日本全体の省エネ意識の拡大、省エネ製品の普及などによる、省エネ型社会の構築に寄与することを目的としている。うち「製品・ビジネスモデル部門」は、日本の産業、業務、運輸各部門において、国内で購入可能な優れた省エネルギー性を有する製品(要素製品及び資材・部品などを含む)、および省エネルギー波及効果の高いビジネスモデルなどを表彰する制度だ。








1.受賞件名:


「省エネと衝突性能を両立させた1.5ギガパスカル級自動車用冷延鋼板」


2.受賞理由:


鉄鋼製造・輸送・プレス加工・自動車走行の各工程で、大きな省エネ効果が得られたことが高く評価されたため。


3.受賞概要:


JFEスチールは、西日本製鉄所にある独自のWQ方式(水焼入れ。Water Quenchの略)連続焼鈍プロセス(JFE-CAL)を活用し、冷間加工用の鋼板としては世界最高強度の1470MPa級冷延ハイテンを2014年に量産開始した。WQ方式の極めて高い冷却速度(1000℃/秒以上)を利用して高強度化し、遅れ破壊の原因となる合金の添加を極限まで低減することで、1470MPa級の高強度と優れた耐遅れ破壊特性を両立させている。


1470MPa級冷延ハイテンは、従来の980MPa級ハイテンに対し、2倍の降伏強度を有しており、優れた衝突性能を維持して大きな部品軽量化効果が得られる。同一の部品性能を従来よりも2割少ない素材の量で実現でき、鋼材製造・輸送・自動車走行の各工程で省エネに貢献する。また、室温でのプレス加工が可能であり、熱間成形工法で必要だった加熱工程を省略することで、生産性向上・省エネに貢献する。



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