英国のハモンド財務相は11月22日、来年4月からディーゼル車に対する自動車物品税(VED)を引き上げる方針を明らかにした。英政府は排ガスによる大気汚染問題や地球温暖化に対応するため、2040年までにガソリン車やディーゼル車の販売を全面的に禁止する方針を打ち出しており、環境負荷の大きい車への税負担を重くすることで電気自動車(EV)へのシフトを加速させる狙いがある。

英がディーゼル車の自動車物品税引き上げ、2018年4月以降の登録車両が対象

ハモンド氏は秋季財政報告で示した予算編成方針の中で、ディーゼル車に対する課税強化策を明らかにした。18年4月1日以降に新車登録する場合、車両タイプに応じて従来の課税額に20ポンド~500ポンドが加算される。例えば米フォードの小型乗用車「フィエスタ」にかかる初年度のVEDは、現在の120ポンドから140ポンドに引き上げられる。ただし、路上走行試験で厳格化された排出基準を満たした次世代型ディーゼル車に関しては、課税対象から除外される。

欧州では15年秋に発覚した独フォルクスワーゲン(VW)による排ガス不正問題を機に、消費者の間でディーゼル車の性能に対する不信感が高まっている。英国では年初からこれまでの新車販売台数がガソリン車は前年比で3%増となったのに対し、ディーゼル車は15%減と落ち込んだ。

計画通りに課税強化された場合、消費者のディーゼル車離れが加速するのは確実で、自動車メーカーはさらに深刻な打撃を受けることになる。英自動車製造販売協会(SMMT)のマイク・ホーズ会長は「何年もかけて開発してきた次世代のクリーンディーゼル技術を、この先わずか4カ月で実用化しようと考えるのは現実的でないし、たとえVEDを引き上げたとしても、排ガス性能の低い古いタイプのディーゼル車が今後数年で姿を消すわけではない」と述べ、政府に計画の見直しを求めた。

[提供元/FBC Business Consulting GmbH]

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