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桃の花が咲く頃になりました。仲春第八候「桃始笑(ももはじめてさく)」です


春が冬とせめぎ合いながら着々とやってきています。仲春は3月6日の啓蟄に始まります。土中で冬ごもりをしていた虫たちが動きだし、穴から這い出してきます。そして地上では梅につづいて桃の花がほころび始め、やがて青虫は蝶へと変身をとげ春の花畑へ舞っていきます。冬から春へ自然も人の心も変革の時です。


桃とは、天上から降りてきた西王母が与えし木の実!

桃はまたの名を三千年草(みちとせぐさ)とも云いい、3000年に1度実がなり食べると長生きができると伝えられています。中国に伝わる不老不死の仙女「西王母」が食べていたことから、桃は長寿の象徴となったのです。『古事記』にもイザナギノミコトが黄泉の国から逃れるときに桃の実を三つ投げて難を逃れたとみえることから、邪気を払う魔除けの木として考えられるようになったようです。雛の節句に桃の花を飾る風習もこのあたりからきているのでしょう。はなやかピンク色の花をつける桃は、冬の厳しさを越えて春を迎えるめでたさにふさわしい木といえますね。


東大寺二月堂の「お水取り」は「春を告げる行事」といわれています

東大寺の修二会とは、われわれが日常に犯しているさまざまな過ちを、二月堂の本尊である十一面観世音菩薩さまの前で懺悔するために行われる法要です。天平勝宝4年(752年)以来1250年以上も休むことなく続けられてきたこの行は現在、3月1日から2週間にわたって行われています。その満行ちかく12日の深夜には観音さまにお供えする「お香水(おこうずい)」を若狭井(わかさい)という井戸からを汲み上げる儀式が行われます。これが「お水取り」です。この行を勤める練行衆のための道明かりとして大きな松明に火をつけ回廊を走ります。闇夜の中に火の粉が舞う勇壮なようすはテレビのなどの映像で伝えられすっかり「お水取り」といえばこの「お松明」が有名になっています。年によっては雪が残る二月堂を真っ赤な火の粉を散らしながら駆け回る松明の燃えるさまは「いよいよ寒い冬も終わるんだ」と、身も心も春へと切りかえてくれる力強さを感じます。


「桃花水」とうかすい、と読みます。雪解け水のことです

「桃花水(とうかすい)」きれいな響きですね。冬から春へは雪解けの季節。山では雪崩に気をつけなければなりません。また雪は貴重な水資源でもあります。季節の変化が急であれば雪解けで流れだす水は時として大量になり、これが洪水になるおそれもあるということです。春への変化は行きつ戻りつしながらゆっくりだったり、時には急激だったり美しさの中にも厳しさを教えてくれているのではないでしょうか。

春はもうそこまで来ています。いち日いち日を春を探しながら過ごす、なんて素敵じゃないですか?

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