きょうは猛暑日となった地域も多く、各地で暑さのピークを迎えていますが、あさって8月11日は山の日。せっかくですから、目・体・心で涼める山へ出かけて見ませんか。初心者から山好きまでが楽しめる山岳リゾート「上高地」を、この時期ならではの楽しみ方と合わせてご紹介します。

●お盆休みも暑さに休みなし 山涼みしませんか?

8月11日は、今年が2年目となる「山の日」です。この日の祝日にあわせてお盆休みに突入される社会人の方も多いと思いますが、暑さにお休みはなさそうです。お盆休みの期間は、東・西日本では平年並みか平年より気温が高く、特に沖縄~東海地方にかけては連日30度以上の真夏日となるでしょう。湿った空気が流れ込みやすいため、さらに蒸し暑く感じそうです。
▼詳しいお盆休みのお天気はこちら
http://www.tenki.jp/forecaster/diary/m_hiraide/2017/08/09/78631.html
暑さのピークまっさかり、何とか工夫して涼しく過ごしたいという方も多いはず。ぜひ、暑い平地を抜け出して「山」へ涼みにいってみませんか。
とはいえ、今年こそは山デビューしてみたいものの、山というとハードルが高いと感じる方も多いはず。ご安心ください、初心者の方が気軽に楽しむことができる山も、たくさんありますよ。
ちなみに昨年の山の日は、「上高地」で記念すべき第1回「山の日」記念全国大会が行われました。大会には皇太子様ご一家も参加され、様々なイベントが催され大盛況となりました。
「上高地」は山の美しさを満喫できる上、初心者でも行きやすい場所です。まさに「山に親しむ機会を得て 山の恩恵に感謝する日」である山の日にぴったりのスポット。
そんな山の楽しさをお伝えするために、今回はこの上高地をご紹介します。
上高地は、長野県松本市の西部に位置する日本が誇る山岳リゾート・山岳景勝地です。
山だけの絶景は、他の観光地にもたくさんありますが、清流との組み合わせは、全国的にもあまりなく、その美しさが全国、そして世界の人々を魅了し続け、年間120万人もの人々が訪れています。
ウォーキングコースが整備されており、アルプスの景観をはじめ、美しい水辺や森を楽しむことができます。最短1時間程度の散策から泊まりのトレッキングや登山まで様々なコース・滞在方法が楽しめます。なお、ウォーキングコースはほぼ平坦で、体力に自信のない方でも安心ですよ。
一方で、山好きの方にとっても魅力的な場所でもあります。
山の数え方をご存知でしょうか?かつて山は、神の座る場所と言われていたことから、「座」という単位を使います。全国には、3000m級の山が21座ほどあるとされていますが、そのうち9座は松本市にあります。このため、松本市は「岳都(がくと)」とも呼ばれています。
そんな岳都にある上高地は、日本の山の中心地であることから「アルピニストの聖地」とも呼ばれており、槍・穂高連峰など北アルプスへの入口にもなっています。
上高地の起点である河童橋から6時間程度で到着する涸沢(からさわ)は、代表的な登山ルートの一つ。涸沢カールは氷河によって削り取られた巨大な谷で、周囲を3000m級の山岳4座に囲まれた絶景スポットです。キャンプ基地としても有名で、色とりどりのテントが並んだ景色も見所になっています。ここからさらに高い山々を目指す人も多く、登山家憧れの地とも言われています。
散策から本格登山まで、自然のパワーで万人を楽しませてくれる場所、それが「神降地」とも称される上高地の魅力です。
上高地にはたくさんの名所がありますが、夏だからこそ体感したい、気象予報士がおすすめする納涼スポットを見ていきましょう。

●納涼スポット1 水温は真夏でも約5℃!涼を演出する梓川

上高地の標高は1500m程度で、8月でも最高気温は20度を少し上回るくらいで、涼しく快適です。
この涼しさを一層引き立てているのが、梓川の清らかな流れです。遊泳などは禁止されていますが、川辺に降りられ、流れの穏やかなところでは、手を入れてみると…その冷たさにびっくりするはずです。
それもそのはず、梓川には、周囲の山々から雪解け水が流れ込むため、夏でも水温は5℃程度と非常に冷たいのです。この冷たくて澄んだ川の流れが、日々の疲れを洗い流してくれそうですね。
梓川沿いには遊歩道が整備されているため、散策も楽しめます。平坦で歩きやすく、川沿いのカラマツ林や池、湿地など変化に飛んだコースは、上高地の自然を存分に満喫することができます。
標高の高い地ならではの植物など、見所は満載ですが、チョウやトンボの飛ぶ風景は、お子さんも十分に楽しめる自然体験となります。夏休みの思い出作りによさそうですね。

●納涼スポット2 幻想的な朝もやに包まれた大正池

上高地にはいくつもの池がありますが、その中で最も大きいのが、高地の入り口に位置する「大正池」です。大正4年の焼岳の大噴火により噴出した泥流が梓川をせき止めてできました。大正池が誕生した際に水没した林が立ち枯れとなり、それらが幻想的な景観をもたらしています。
日中、晴れて風が穏やかな日には、鏡のように静かな水面に穂高連峰が写り、いつまでも足を止めてしまいたくなる風景を作り出しています。
この大正池は上高地を代表する観光スポットで、日中は多くの人々が訪れますが、この時期の一押しはより一層涼しさが感じられる朝の姿。晴れた朝、水面に冷えた空気が流れ込むと、周囲の空気より温かい水が蒸発し、水滴となり浮かびます。これが朝もやです。
気温や湿度などの条件によって、もやの濃さは変化しますので、何度観ても感動すること間違いなし!特に朝もやが発生してから時間が経ち、段々と日差しが強まってきて、静寂の中で、もやが消えかかる時間の大正池はおすすめです。まるで柔らかなベールが舞い降りたように優しい表情をします。
朝もやの発生は天気次第ですが、宿泊し、早起きした人だけの特権、醍醐味ですので、ぜひその美しい瞬間に立ち会ってみてください。静寂さの中で、さわやかな朝の景色を独り占めできるかもしれませんよ。

●この先の上高地の天気

上高地のある松本市では、あいにく、山の日の11日は低気圧の影響で雲が広がりやすく、雨が降る時間帯もありそうです。12日から14日にかけては晴れ間があるでしょう。ただ、暖かく湿った空気の影響を受けやすいため、山沿いでは大気が不安定になる可能性もあります。おでかけするなら、早めの時間がよさそうです。
また、山の天気は変わりやすいので、晴れの予報でも、雨具の持参は必須です! おでかけ前に最新の予報のチェックもしてくださいね。
さらに、標高約600mの松本市街は最高気温30度の真夏日が続く予想ですが、上高地は、そこから標高が900m程高くなっています。一般的に気温は、標高1000mで約6度低くなりますので、上高地は松本市街より5度程度低くなります。
しかし、標高の高い地域では、天気によって気温の変化が大きくなる特徴があるため、松本市街より10度近く下がることがあります。また朝の気温は、夏でも10度を下回ることがあります。このため、昼間はTシャツでも、朝夕は長袖シャツまたは薄手のセーターなどもあると安心です。調節しやすいよう、脱ぎ着しやすい服装がおすすめですよ。
なお、上高地では自然を守り、美しい景観を次の世代へ引き継ぐため、マイカー規制が行われています。ですが、上高地へのアクセスは心配ありません。松本駅からは電車とバスを乗り継ぎ約2時間です。またマイカーの場合も、沢渡(さわんど)の駐車場からシャトルバスが数十分間隔で運行されています。
気軽な日帰りの散策はもちろんですが、周辺には温泉や宿泊施設、キャンプ場もあります。じっくり満喫する滞在型もおすすめです。目的に合わせた交通手段でお出掛けくださいね。
それから、美しい自然を守るために「上高地5つのルール」もお忘れなく。
▼上高地 5つのルール
http://www.kamikochi.or.jp/about/conservation/