藤枝市出身でJ2栃木SCのMF青島太一(清水ユース出、23)がアイスタでプレーする夢をかなえた。中高時代はJ2清水の下部組織に所属。3日の清水戦では栃木の選手として夢舞台で躍動した。地元静岡にプロ選手として戻ってきた心境や、プロ1年目にかける思いなどを聞いた。【取材・構成=神谷亮磨】
◇ ◇ ◇
3日の清水対栃木戦では後半25分からピッチに立った。スタンドには高校の同級生らも観戦に訪れていた。アイスタでのプレーは清水ユース在籍時の2019年以来5年ぶり。清水の選手としてではなく、対戦相手として静岡に戻ってきた。
青島 不思議な感覚だったけれど、僕のサッカー人生の中で「プロ」としてアイスタに立てたことは純粋にうれしかった。ただ、試合は僕のミスから失点してしまったので、悔しい気持ちしかない。もっと活躍する姿を見せたかった。
ユースからトップ昇格を果たせず、立正大を経て今季から栃木に加入した。
青島 本当は大学を経由してエスパルスに戻ってくることを目標にしながら大学4年間を頑張ってきた。エスパルスには入れなかったけれど、栃木からオファーをもらえた時は、率直にうれしかった。内定した時はエスパルスも同じカテゴリーにいたので、意識はしていた。対戦相手だったけれど、アイスタのピッチで対戦できたことはすごく感慨深かった。
ルーキーイヤーの今季はリーグ戦8試合(先発は1試合)に出場。スタメン定着を当面の目標にしている。
青島 まずは栃木で試合に出続けて、結果を残したい。栃木で「欠かせない選手」と言われるようになるのが今の目標になっている。
地元静岡でも応援している人は多い。
青島 エスパルスの試合にもたくさん知り合いが見にきてくれた。また自分が活躍している姿を見せられるようにこれからも頑張っていきたい。
◆青島太一(あおしま・たいち)2001年(平13)4月17日、静岡・藤枝市生まれ。青島SSSでサッカーを始め、藤枝東FCジュニア-清水ジュニアユース-同ユースでプレー。高校卒業後は立正大に進学。中学3年時にはJFAプレミア杯、日本クラブユース選手権、高円宮杯全日本ユース選手権を制し、クラブ史上初の「全国3冠」を達成。17年愛媛国体で少年男子県選抜として出場。170センチ、63キロ。右利き。愛称はタイチ。