広島菊地原毅投手コーチ(49)が13日、広島、オリックスで指導を受けた清川栄治さんの訃報に沈痛な表情を見せた。
「今朝、訃報を目にしてとても驚きましたし、とても残念です」
マツダスタジアムでの先発投手の調整を終えると、うつむきながら思い出を語った。
清川さんが近鉄から広島に復帰した98年、ともにプレーした。同年限りでの現役引退を決めたシーズン終盤のウエスタン・リーグ近鉄戦が2軍での引退登板となった。先発した菊地原は8回まで投げ、9回に登板予定だった清川さんにつないだ。
「ワンポイントの先駆者のような方。僕らは中継ぎとして現役をやって来ましたが、そういうポジションを広めてくれた方だと思う」
菊地原はその後、中継ぎとして頭角を現し、01年に78試合に登板して当時の日本タイ記録を達成。移籍したオリックスでも05年に最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した。
清川さんとは広島だけでなく、移籍したオリックスでもコーチと選手として接してきた。
「目配り気配りがきく方で、とても優しい方でした。苦しいときもアドバイスしてくれて、背中を押してもらった記憶があります。とてもお世話になっているのでとても残念です」
意志を受け継ぎ、選手育成に尽力していく覚悟を新たにした。