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女子の主役にドーピング=五輪中に発覚で混乱〔五輪・フィギュア〕


 北京五輪の主役の一人であるフィギュアスケート女子で15歳のカミラ・ワリエワ選手(ロシア・オリンピック委員会=ROC)が、昨年12月のドーピング検査で陽性反応を示したことが明らかになった。大会期間中の団体と個人戦の間に違反が判明する異例の事態。AFP通信によると、ROCのポズドニャコフ会長は地元メディアに対し、「検体処理のタイミングに重大な疑問がある」と述べた。  ワリエワ選手は今季、世界歴代最高得点を次々と更新。7日まで実施された北京五輪のフィギュア団体でも、金メダル獲得の立役者となった。陽性反応を示したのは、昨年12月25日に優勝を飾ったロシア選手権で採取された検体。ストックホルムにある世界反ドーピング機関(WADA)の公認検査機関で分析の結果、今月8日に禁止物質トリメタジジンが検出されたと報告があった。  ロシアは2014年ソチ五輪で、検体のすり替えやデータの改ざんなど組織ぐるみの違反が発覚。今大会も潔白を証明できた選手が個人資格で参加している。結果的に検体採取から処理までに1カ月半近くを要したことで混乱が大きくなり、ポズドニャコフ会長は「誰かが団体戦が終わるまで検体を保持していたようだ」と疑問を投げ掛けた。  国際オリンピック委員会(IOC)などはスポーツ仲裁裁判所(CAS)に異議を申し立てる方針。ROCの団体金メダルは維持されるのか、ワリエワ選手が15日に始まる個人戦に出場できるのかはCASの裁定次第で、不透明な状況だ。冬季スポーツの祭典がまたもドーピング問題で揺れている。(時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕フィギュアスケート団体、女子ショートプログラム(SP)で演技するロシア・オリンピック委員会(ROC)のカミラ・ワリエワ=6日、北京 〔写真説明〕練習に参加したフィギュアスケート女子のワリエワ(左)=11日、北京(AFP時事)
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