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夏休み明けに急増する不登校を防ぐ7つの条件! 大学教授と精神科医が語る夏休み中からの家庭内対策


重要なのは親子でのルール作り

夏休み明けに不登校は増加傾向
夏休み期間も残りわずか。新学期を迎えるにあたり、不安を感じ始めるタイミングです。例年、夏休み明けには不登校が増加する傾向にあります。
新学期までの期間で何を準備すればいいのか?家庭でできる不登校対策には何があるのか?
心理学に基づく行動療法の立場から、不登校に対する包括的支援アプローチの構築を専門にする明治学院大学の小野昌彦教授と、子育てに役立つメンタルヘルス情報の発信にも力を入れている精神科医の前田佳宏医師に話を聞きました。

 
今回お話を聞いた専門家のお二人
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202308178162-O1-B40M748e

小野昌彦教授
明治学院大学心理学部教授、国立宮崎大学名誉教授。公認心理師、専門行動療法士。行動療法の立場から不登校、発達障害、問題行動の解決支援を専門とする。これまで学術的にも評価が高く再登校実績のある包括的支援アプローチにより、不登校ゼロ学校の達成、市単位の不登校半減を達成。平成28年度筑波大学心理・発達教育相談室功労賞を受賞。

前田佳宏医師
東大病院精神科医局所属、精神保健指定医。日本小児精神神経学会属。東京警察病院、国立小児精神神経医療研究センター等への勤務を経て、都内クリニックで児童精神科の専門外来を経験。心理療法を1000時間以上提供する。2021年4月、東京町田に和クリニックを開業。

 
明治学院大学小野教授に聞いた不登校にならないための7つの条件
明治学院大学の小野昌彦教授は、新学期を迎えるにあたって子どもが不登校にならないためには、ずばり7つの条件が必要だと語ります。

小野教授 「私の長年の研究成果から、児童生徒が不登校にならないためには、7つの条件が必要であることがわかっています。」

「7つの条件」とわかりやすく整理することは、新学期までの残された期間でとても大切な作業になりそうです。小野教授が語る7つの条件はこちらです。

1.児童生徒が登校することの意味がわかっていること
2.適切な休み方(体調が悪い時には通院し医師の診断に従って休む、休養する時には完全に静養する等)をしていること
3.在籍学年相応の学力があり、授業等が理解できていること(主要教科以外も含む)
4.年齢相応の社会性があること
5.在籍学年相応の体力があること(特に持久力)
6.学校に関連することに不安・恐怖がないこと(いじめによるものを含む)
7.無理なく登校できる生活習慣を身につけていること(起床、就寝、食事、ゲーム時間等)

7つの条件を満たすためには
小野教授は、7つの条件を通じて、特に、夏休みが明けてからお子様が登校した際のプラス要因が多くなることが重要だと話します。

小野教授 「夏休み明けに不登校にならないためには、この7つの条件を充足、促進し、登校した際の学校内の子どもにとってのプラス要因が家庭に滞在することのプラス要因よりも多くなっていることが必要です。」

7つの条件を並べて見た際、普段からしっかりと認識していることが大切だと改めて実感できます。家庭内で具体的にどのように取り組んでいけばいいのか?小野教授は、将来の夢や目標などについて親子で語ることの重要性についても指摘します。

小野教授 「例えば、1つ目の条件については、登校することの意味を子ども自身が見出すために、子供の興味関心があることをじっくり探究するように仕向けて、将来の目標や夢と、学校に行くことを人生プランの中に意味づけることが有効です。」

7つの条件は、夏休み期間中に限らず、家庭でできる不登校対策の指針として活用してほしいと言います。

小野教授 「万が一、7つの条件が十分に達成できていない状況で夏休みが終了した場合、7つの条件で見立てを行い、達成が十分ではない条件の充足を冷静、着実に行い、絶対に子どもを家庭に放置しておかないことが不登校予防のポイントになります。」

 
精神科医の前田佳宏医師に聞いた夏休み中に必要な家庭でのルール作り
一方で、子育てに役立つメンタルヘルス情報の発信を続ける精神科医の前田佳宏医師は、医療の立場から「体調を崩さないルール作りを心がけてほしい」とした上で、夏休みと新学期が始まってからの生活の変化が子どもにとってストレスになる可能性を指摘します。

前田医師 「生活の変化は子どもにとってストレス要因になりやすいです。夏休みは好きなことをしたいだけできたのに、学校が始まると学校のルールがあって、窮屈さを感じてしまう子もいます。」

その上で前田医師は、子どもにとって登校することが負担にならないように、家庭でのルール作りを提案します。

前田医師 「子どもが自分の気持ちを自身でコントロールするのは難しいことが多いです。ご家庭で学校に近いルール作り、つまり、生活のスケジュールや過ごし方を取り入れることが助けになることもあります。」

ただ、ルールを作るときに、子どもが頑張りやすくなる仕組みもいっしょに始めるのが大切です。「頑張ったところを家族がちゃんとみてくれる、またはご褒美がある、というのがいいですね」と前田医師は話します。

前田医師 「何事も、学校に通っていた時以上に頑張る必要はありません。大事なのは、学校が担っていた役割を、夏休みには家庭が代わりに果たすことで、整っていた生活習慣を失わないことです。」

 
編集後記
子どもたちにとって、夏休みは嫌な縛りがなく、自由に過ごせる大切な時間です。しかし新学期を迎えると、多くのお子さんが登校に拒否反応を示してしまいます。これは、自由な夏休み中の生活と、学校の規律ある生活とのギャップによるものでしょう。
今回ご協力いただいた御二方のお話によれば、夏休み中から新学期を見据えた家庭でのルール作りが重要になるということでした。ルールによって、お子さんと親御さんの対等な関係性を作ることができ、子どもの自立を促すことができると考えられます。
夏休み明けの不登校を防ぐことはもちろん、お子さんのご家庭での過ごし方を再考するためにも、この機会に、親子でルール作りをされてみてはいかがでしょうか。

 
会社概要
会 社 名:株式会社スダチ
代 表 者:代表取締役 小川涼太郎
所 在 地:東京都渋谷区神宮前6-28-9
設   立:2019年5月7日
事 業 内 容:不登校支援事業(不登校を3週間で解決するサポート)
U  R  L:https://sudachi.support/corp/

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