株式会社イノP × ESRIジャパン株式会社 「地域と畑を守る持続可能な鳥獣対策DX化プロジェクト」
2023年5月30日
ESRIジャパン株式会社
株式会社イノP × ESRIジャパン株式会社 「地域と畑を守る持続可能な鳥獣対策DX化プロジェクト」
熊本県のDX公募実証事業として「鳥獣被害対策情報プラットフォーム」を構築
熊本県を拠点に鳥獣被害対策活動やジビエファームの運営を行う株式会社イノP(所在地:熊本県宇城市三角、代表:宮川将人、以下「イノP」)とGIS(地理情報システム)パッケージソフトウェア国内最大手(※)の ESRIジャパン株式会社(東京都千代田区:代表取締役会長兼社長 正木千陽、以下「ESRIジャパン」)は、熊本県の令和4年度 DX公募実証事業に応募・採択され、ESRIジャパンが提供するクラウドサービス ArcGIS Online を利用した「鳥獣被害対策情報プラットフォーム」の構築実証を行いました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202305305967-O1-9z0hwBJb】
■背景
宇城市三角ではイノシシによる農作物被害が増加しており、営農意欲を失った農家が離農し、耕作放棄地が増え、さらに鳥獣被害が増加する傾向にありました。イノPは地域の若手農家からなる「農家ハンター」を結成し、罠によるイノシシの捕獲やIoT機器を駆使した有害鳥獣対策の活動を行っていました。
しかし、イノシシの捕獲数は増えているものの、収集したデータの効果検証や異なるIoT機器で収集する情報の集約が難しく、情報の有効活用ができていませんでした。
そこで今回の実証では、ArcGIS Onlineを活用して「鳥獣被害対策情報プラットフォーム」を構築し、有害鳥獣の情報を必要とする行政担当者や農家ハンターなどのユーザーが、集約された情報を参照し、効率的な⿃獣被害対策のための仕組みづくりの検討・実証を行いました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202305305967-O2-26jAgsGS】
■実証項目(一例)
・スマートフォンアプリによる捕獲報告および集計業務のDX化
有害鳥獣の捕獲者は捕獲報告の際、捕獲者は、捕獲写真や取得者情報、捕獲した場所などを各市町村窓口に届け、届け出を受けた自治体職員は、都道府県への報告のために集計する必要があります。
今回の実証で調査した中で報告件数が最も多い自治体は、年間7,000件もの報告内容の取りまとめ作業を実施しており、多大な業務負担が発生していることが分かりました。
そこで、捕獲者と市町村の双方の負担軽減のため、スマートフォンアプリから捕獲報告を行いリアルタイムに市町村窓口のダッシュボードアプリで可視化する仕組みを実証しました。
こ の仕組みにより捕獲者の報告の手間や自治体職員の捕獲報告情報の取りまとめ業務を大幅に削減できることが実証できました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202305305967-O3-b0hxT6Y2】
・自動無人撮影カメラ「ハイクカム」とArcGIS OnlineのAPI連携実証
自動無人撮影カメラ「ハイクカム」を活用し、カメラで取得できる情報(位置情報、撮影日時、温度 等)をマップと連動させて可視化するArcGIS Onlineのダッシュボードアプリの構築を行いました。
さ らに、他のIoT機器から取得できるセンサー情報(罠や電柵 等)も連携させ、マップで可視化することでより効果的な鳥獣対策の実施が可能となりました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202305305967-O4-Vy955Dea】
■今後の展開(イノP 稲葉氏のコメント)
農家ハンターという有志活動の取り組みから6年、今回のDX実証事業参加を機に形にすることができた産学官連携の鳥獣対策DXのモデルを県内の市町村へと確実に広げていきたいと思っています。また地域の担い手として期待される若手農家が鳥獣対策を機にITツールにふれあうことで経営力が高まり、地域の中で頼られる存在になっていくことは農村のサステナビリティを高めると同時に、職の多様性を守ることにつながると思います。今後も猪突猛進、活動を続けていきたいと思います。
■熊本県 令和4年度 DX公募型実証事業
本事業についての詳細は、下記の「くまもとDX推進コンソーシアム」のDX取組事例ページをご覧ください。
https://kumamotodx.jp/case/post-3394/
※デロイト トーマツ ミック経済研究所 ビジネス・アナリティクス市場展望2022年版
https://mic-r.co.jp/mr/02290/
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