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つくば国際スポーツアカデミーが「TIASスポーツカンファレンス 」を実施


2016年10月24日



国立大学法人 筑波大学

つくば国際スポーツアカデミー



「TIASスポーツカンファレンス -スポーツと教育の力-」を実施

◎トーマス・バッハIOC会長 来日記念特別式典で筑波大学名誉博士号を授与

◎バッハ会長が「IOCとTIASで共にオリンピックの価値を伝えていきたい」と力強いメッセージ



つくば国際スポーツアカデミー(Tsukuba International Academy for Sport Studies:以下TIAS)は、「スポーツ・文化・ワールド・フォーラム」*の趣旨に賛同し、公式サイドイベント「TIASスポーツカンファレンス ~スポーツと教育の力~」を10月19、20日の2日間、筑波大学東京キャンパス文京校舎で実施いたしました。



 1日目のシンポジウムでは、有森裕子氏より基調講演をいただき、ご自身の活動紹介を交え、スポーツと平和についてお話をいただきました。また、国際オリンピック委員会(IOC)理事をお迎えしたアジアスポーツ界のリーダーによるパネルディスカッションでは、オリンピックだからこそ成しえる平和への貢献や、東アジア共通の視点から、スポーツを通じた平和を考え、議論を深めました。午後はIOC理事と共に筑波大学附属大塚特別支援学校を訪問し、オリンピック・パラリンピック教育の実践としてのインクルーシブ交流や「ミライの体育館」の見学、懇親会では2020年と未来へ向けて、IOCとの活発な意見交換が行われました。



 2日目は、トーマス・バッハIOC会長の来日記念特別式典において、筑波大学による名誉博士号授与式を行い、森喜朗氏(東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長)、竹田恆和氏(JOC会長)、小池百合子氏(東京都知事)、鈴木大地氏(スポーツ庁長官)が登壇し、御挨拶と御祝辞をいただきました。



 トーマス・バッハ会長からは、「オリンピックの価値~スポーツと教育の役割~」をテーマに特別講演をいただき、東京2020大会への期待、オリンピズムと筑波大学の深い関わりの歴史、オリンピック教育の価値、また、これからのIOCと筑波大学・TIAS間の協業への期待を力強く語りました。



 TIASは、本イベントでスポーツ・文化・平和について議論を深め、世界に向け情報発信することで、オリンピック・パラリンピック・ムーブメントの国際的な盛り上がりへとつなげていくと共に、今後とも国際スポーツ界への貢献を目指した活動を継続してまいります。



(1) 10月19日(水):シンポジウム・学校訪問

 有森裕子氏の基調講演(テーマ:「スポーツが平和に対して果たす役割」)では、カンボジアでのスポーツを通じた交流、人材育成活動、また、スペシャルオリンピックス日本理事長としての活動紹介を交え、お話いただきました。代表理事を務めるNPO法人ハート・オブ・ゴールドが行うカンボジアでの活動から、スポーツを通じて人々・社会・国のポジティブな変化を目の当たりにしてきた経験を語り、スポーツの大事な側面は、単に競技ではなく、心身の健康の基礎となり、ルールやコミュニケーションを学ぶ機会となり、それが社会へ良い影響をもたらすことだと語りました。同時に指導者を育成する大切さにも触れました。「アスリートが社会への役割に気付くきっかけはどこにあるか?」という質問には、「企業や教育現場の役割でもあるが、子どもたちと触れ合う機会を持つことで自分の影響力を知り、伝えるべきことを学ぶことが多い」と答えました。

 

 第二部では、真田久TIASアカデミー長をモデレーターに、呉(ウ)経国(チンクオ)氏(IOC理事、国際アマチュアボクシング協会会長など/台湾)、セルミャン・ウン氏(IOC理事、IOC財務委員長など/シンガポール)を迎え、パネルディスカッションを行いました。リオ大会で初めて結成された難民選手団の意義、貧困街出身のシルバ選手の金メダルなど、スポーツがもたらす希望について思いを分かち合いました。呉(ウ)経国(チンクオ)氏にはChinese Taipeiという地域としてのオリンピック参加についてお聞きし、その歴史の中にいた氏の実感、スポーツが平和を成し遂げるという実例について聞くことができました。また、「つながり」を大切にする東アジアの共通の視点を持って、東アジアで開催が続くオリンピック・パラリンピックを行いたいとの意識を共有し、オリンピック、スポーツの平和への貢献について議論を深めました。



●学校訪問

 午後は、IOC理事の呉(ウ)経国(チンクオ)氏、セルミャン・ウン氏、IOC職員と共に、知的障害児一人ひとりに応じた教育を行う、筑波大学附属大塚特別支援学校を訪問しました。大塚特別支援学校の中学生(18人)、高校生(24人)と、総合学科の附属坂戸高校(26人)、TIAS(44人)が参加し、インクルーシブ交流を行いました。オリンピック・パラリンピック教育の実践授業では、大塚特別支援学校で開発された、ベルトにつけた2本のタグを取り合う「タグ柔道」と、キンボールを使ったチーム戦のおにごっこ「おにボール」を行いました。大塚特別支援学校の生徒からは、「おにボールが好き。ボールを転がすのが楽しい。スポーツをするのはうれしい」という感想が寄せられました。

 

 また、筑波大学が大塚特別支援学校と提携して開発している、プロジェクションマッピングの技術を応用した「ミライの体育館」の紹介では、体育館の床に映像を投影し、生徒たちが授業への応用例のデモンストレーションを行い、IOC職員も参加し、視覚化され感覚で理解し動くことができる技術を体験しました。



 IOC理事のセルミャン・ウン氏は、「子供たちの笑顔やスポーツを通じて自信にみなぎる姿を見ることができてうれしく思う。東京2020大会の準備の過程で、日本にどうオリンピズムが根付いているかを見ることが目的の一つであったが、オリンピズムにフィットしたオリンピック・パラリンピック教育の現場を見ることができた」という感想と共に、「他の都市にはない筑波大学のリーディングに期待している」と語り、東京2020大会へは「テクノロジーを使った進化した大会という側面も」と期待を寄せました。



(2) 10月20日(木):トーマス・バッハIOC会長 来日記念特別式典

 トーマス・バッハIOC会長の来日記念特別式典では、バッハ会長のスポーツおよびスポーツ科学への大いなる見識と、筑波大学のオリンピック教育・研究への多大なるご支援、功績を主な理由に、筑波大学名誉博士号を授与しました。



(※コメント抜粋※)

◎共催者挨拶:森 喜朗 氏(東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長)

「バッハ会長は東京2020の船長。みんな心を一つにして、バッハ会長の下で同じ船に乗り、オリンピックを成功へと進めていく。心からバッハ会長を崇拝し、また東京2020を推進する私共として、万感の意を持って祝意を申し上げる」



◎来賓祝辞:竹田 恆和 氏(JOC会長)

「オリンピック・ムーブメント、また初代JOC会長の嘉納治五郎先生に所縁の筑波大学からバッハ会長に名誉博士号が授与されたことはJOCとしても大変うれしい。東京大会はバッハ会長のリーダーシップの下、最大限努力していきたい」



◎来賓祝辞:小池 百合子 氏(東京都知事)

「東京大会はIOCとしっかり連携し、東京、日本がひとつになって成功に導きたい。アスリートの活躍によりスポーツへの関心を高め、都民・国民の生活にスポーツが自然に溶け込み、誰もが健康で生き生きと暮らせる社会を実現したい。筑波大学、TIASで学ぶ皆さんも、世界で活躍するスポーツ界のリーダーとして、より一層のオリンピック・パラリンピック・ムーブメントを私たちと一緒につくっていっていただきたい」



◎来賓祝辞:鈴木 大地 氏(スポーツ庁長官)

「スポーツ庁としてもオリンピック・ムーブメントの全国展開、アンチ・ドーピング強化支援に全力で取り組む。TIASはバッハ会長の来校を期に、IOCとの連携をさらに強め、世界のスポーツ界において先進的・実践的なプログラムを提供する人材育成の中核拠点へと発展することを期待している」





●トーマス・バッハIOC会長 特別講演

 バッハ会長は、特別講演「オリンピックの価値~スポーツと教育の役割~」で、「オリンピックの理想を世の中に再び広めるためにはオリンピック・ムーブメントも時代に合わせた変化が必要」と語り、2014年のIOC総会で採択された改革案「オリンピック・アジェンダ2020」での宣言に触れ、「これまでは開催地に『オリンピック開催のために街をどう変化させるか』を求めたが、これからは『主催都市のニーズにオリンピックを合わせる。オリンピックがどのようにその都市に資することができるかを考える』ように変化してきている」と語りました。



 東京2020大会については「1964年のレガシーも活用し、コストカットは必ず実現可能だと信じている」とし、「将来へのビジョン、持続可能性、レガシーといった焦点がしっかりと合っている。リオ大会出場選手を80万人が祝福した銀座でのパレードで、国民の支持を感じる。世界も感銘を受けていることでしょう。組織委員会をはじめ、関係各所の『必ず成功させる』という決意を感じている。1964年と同様、2020大会も日本、東京にとって象徴的な転換点になるでしょう」と語りました。



 また、東京2020大会から追加される5つの新種目について、東日本大震災被災地での実施案に触れ、「オリンピックが被災地の復興に貢献したと胸を張って言えるようになるでしょう。被災地のニーズに応えたい」と、復興五輪への理解と意欲を示しました。



 また、TIASへは「筑波大学のオリンピック・ムーブメントの歴史は嘉納治五郎先生の時に遡る。嘉納治五郎先生はクーベルタン男爵と同様、教育者であった。彼らの意志が、現在のオリンピック、そしてTIASのプラットフォームとして受け継がれている。嘉納治五郎先生が生涯をかけて実現しようとしたことが、ここに息づいている。きっと誇りに思っていることでしょう。スポーツ、オリンピックの価値を今一度しっかりと思い出し、TIAS、筑波大学の皆さんと共に、その価値を訴えていきたい。新しい世代、若い学生へのオリンピック精神を通じた教育は、筑波大学、TIASならではのもの。東京2020大会はTIASの皆さんが学んだことを生かす機会になるでしょう」と、学生たちへ力強くメッセージを送りました。



 トーマス・バッハIOC会長による書道のアクティベーションでは、中村伸夫教授が原点に即した古代文字を用いて実際に「五輪精神」と書き、最後の一筆をバッハ会長が入れ、名前を彫った印を押して完成させました。バッハ会長は中村教授の筆運びを興味深く真剣な面持ちで見つめ、重要なパートである最後の一筆を力強く入れてくださいました。



◆つくば国際スポーツアカデミー(TIAS)とは <URL: http://tias.tsukuba.ac.jp/

日本政府が推進するスポーツおよびオリンピック・パラリンピックムーブメント普及のための「Sport for Tomorrow」プログラムの一環で、スポーツ庁が設立。日本で唯一の「スポーツ・オリンピック学位プログラム」を持つ、IOC公認の五輪教育研究機関。次代のスポーツ界・スポーツビジネス界を担う、オリンピック精神を体得したグローバル人材の育成を目指す。



◆平成29年度 人間総合科学研究科博士前期課程体育学専攻

スポーツ・オリンピック学学位プログラム募集要項



・入学時期: 2017年10月1日 / 期間: 18ヵ月

      (2017年10月~2019年3月)の早期修了を目指す。



・必要経費: 検定料:30,000円(書類選考合格者のみ)

       入学料:282,000円 / 授業料:267,900円×3回



・出願資格: 次のいずれかに該当する者(1.日本国内大学(4年制)を卒業または2017年9月までに卒業見込み、2.外国で学校教育における16年の過程を修了し、学士の学位を取得または2017年9月までに修了・取得見込み、3.独立行政法人大学評価・学位授与機構において学士の学位を授与された、または2017年9月までに授与見込み、4.文部科学大臣の指定した者、5.本大学院において行う出願審査により大学卒業と同等以上の学力があると認められ、22歳に達した者、及び2017年9月までに22歳に達する者、6.その他)



・選考日程(日本時間):

出願資格申し出締切(2017/1/10)

Web出願(2017/1/30 12:00~2017/3/3 15:00)

必要な証明書等の提出締切(2017/3/21 17:00必着)

書類選考合否(2017/3/31 15:00 Web上)

口述試験*Skypeによる英語での実施(2017/4/17~2017/4/19)

合格発表(2017/5/19 Web上)





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