筆者は携帯電話はドコモのahamoを使っていますが、このところドコモ経済圏(d払い、dカード、dポイント等)の利用がめっきり減りました。
還元率も改悪傾向にあり、さらにお得を得る方法がユーザーに見えにくくなっていると感じます。
ドコモ経済圏の現状を整理すると、非常に後ろ向きな内容になりますが、残ったお得な使い方も探してみました。
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ahamoユーザーにとってのドコモ経済圏
ahamoは月2,970円で20GBまで使えるプランで、筆者は非常に満足しています。
20GBでもし足りなければ、ahamo大盛り(4,950円)で100GBまで使えます。
テザリングも制限ないので、筆者は自宅の光回線を廃止するプランも考えています。
しかしahamoユーザーにとって、ドコモ経済圏は系列とはいえなくなっているかもしれません。
系列を感じさせるものは、
・ドコモ利用料金税別1,000円につき10ポイント
・dポイント提示時のポイント倍率アップ特典
わずかにこれだけです。
2023年3月は、足して45ポイントのみでした。
事実上、ドコモ経済圏はahamoユーザーのものではなくなっています。
筆者は、au経済圏のほうが馴染みが濃くなっている現状です。
dカードGOLDで得をするのは難しい
ドコモ経済圏の根幹となるクレジットカード「dカードGOLD」にも問題があります。
ドコモユーザーにとっては有利なカードとされていますが、以前からポイント還元で年会費1万1,000円を取り返しづらい存在です。
最近はさらにこの傾向が進んでいます。
ユーザーは、過去1年のポイントをきちんと確認してみることをおすすめします。
損しているかもしれません。
年会費無料のdカードがおすすめです。
d払いの現在地「還元率低下」と「クーポンの不足」
ドコモ経済圏のQRコード決済、d払いの現在地を確認します。
QRコード決済は還元率よりクーポンを競う時代になりました。
「クーポンが充実しているなら還元率は気にしなくてもいい」のですが、現状のd払いは「クーポンが充実してないのに還元率が低い」状態です。
d払いのWポイント消滅
かつてはdカードとd払いの組み合わせで1.5%という高い数字でした。
2022年12月にこれが1.0%となりました。
・基本還元率 … 0.5%(現金チャージで支払う場合)
・dカードをセットして支払い … +0.5%(合計1.0%)
・他社カードをセットして支払い … カード還元率のみ
わずか0.5%の低下とはいえ、さまざまなキャッシュレスアイテムがある以上、使う意欲を削がれます。
次のQRコード決済のほうがいいです。カッコ内は使い方です。
・PayPay(あと払い) … 1.0%
・楽天ペイ(楽天キャッシュをチャージ) … 1.5%
・au PAY(月5万円を限度にOrico Card THE POINT Mastercard等からチャージ) … 1.5%
・LINE Pay(月1万円を限度にVisa LINE Payクレジットカード) … 5.0%
ステップボーナスはハードル高い
d払いの還元率を挙げる方法が「ステップボーナス」です。
PayPayステップに似た仕組みで、次の通り翌月の還元率が上がります。
・(ドコモ携帯)ギガホまたはahamo大盛り … 0.5%
・利用1〜4回 … 0.1%(ギガホ、ahamo大盛りとの併用なし)
・利用5〜19回 … 0.2%
・利用20〜49回 … 0.5%
・利用50〜79回・・・1.0%
・利用80回以上 … 1.5%
利用回数は「200円以上」の決済のみカウントされます。
ギガホまたはahamo大盛りユーザーの場合、月間80回以上利用で翌月の還元率が3.0%となります。
ドコモ以外のユーザー、ahamo大盛りを使わないユーザーの場合は、2.5%が上限です。
いずれにしろ、この数字にするためにはかなりのハイペースで使わないとなりません。
筆者は「最初から手を出さなければいい」と考えます。
ドコモユーザーには、誕生月のポイントアップあり
最近のドコモは、携帯ユーザーへの利用年数に基づく特典がほぼなくなりましたが、「誕生月のd払い」に残されています(長期利用ありがとう特典)。
誕生月のd払い還元率を、2%~20%増やせます。
条件はあります。
・ahamoユーザーは非対象
・dポイントのランクにより変動
・ドコモユーザー歴が10年を超えると、それ以上特典は増えない
・加算ポイントは期間限定ポイントで付与
dポイントのランクによるので、dポイントの項で再度詳しく見てみます。
d払いの構造上の問題点
d払いは事前にチャージしても使えますが、次の方法だけです。
・銀行振込
・セブン銀行ATMから現金
dカードからのチャージ手段はなく、チャージでポイントが付くこともありません。
チャージして残高を作っておくと、税金等が支払えます。ただこの場合、ポイント還元はありません。
最初から現金で税金支払いをするのと、おおむね一緒です。
dポイントのポイントアップ
dポイント自体は共通ポイントの中でも加盟店も多く、必ず持っておくべきものです。
d払いやdカードの根幹をなす、dポイントのポイントアップについても確認します。
ポイントカード提示時の倍率アップと、誕生月のd払い還元率アップです。
ポイント倍率アップ特典
dポイントカード提示時のポイントが、ランクによりアップします。
3か月間の獲得dポイント数により、ランクが決まり、ランクによってポイント倍率が決まります。
3か月間の獲得dポイント数
・なし … ★
・100ポイント … ★★(1.5倍)
・600ポイント … ★★★(2倍)
・1,500ポイント … ★★★★(2倍)
・5,000ポイント … ★★★★★(2.5倍)
他のポイントから移行したもの(例:WAONポイント)は含まれません。
また、くじやゲーム、アンケート等のポイントも対象外です。
★の数に基づきポイントが増えるのは、「ポイント提示時」と「他社サービスとの連携」の場合のみです。
連携できるのは、リクルートのサービスやメルカリ等があります。
これでもらえるポイントは大部分、0.5%です。
これを2倍にしても1.0%に過ぎず、それほど大きなポイントアップでありません。
長期利用ありがとう特典(誕生月のd払い還元率アップ)
ドコモ携帯長期利用者(ahamo除く)が、誕生月にd払いを使うとポイントアップとなります(期間限定ポイントで付与)。
この際に、前述の★のランクが重要になります。
還元率アップの程度を抜粋します。
ドコモ継続利用年数
・10年以上 … ★★(15%)、★★★★(20%)
・6年以上 … ★★(8%)、★★★★(10%)
・3年以上 … ★★(3%)、★★★★(5%)
もらえる上限はプランにより1,200~5,000ポイントです。
誕生月だけプランを替えても、その見返りは大きくはないでしょう。
d払いはクーポン少なめだが、残ったクーポンを活用しよう
現在のQRコード決済は「クーポン」をいかに活用するかがお得へのカギです。
ですがクーポンが多いとはいえません。
少ないクーポンをいかに活用するかを見ていきます。
ドコモ経済圏の場合、d払いとdポイントのクーポンは基本共通です。d払いアプリからのほうが若干探しやすいでしょう。
dポイント共通のクーポン
d払い(dポイント)で定期的に登場するクーポンです。
クーポンの上部「お店から探す」カテゴリに登場します。
他にも「クーポンから探す」カテゴリに多数クーポンがありますが、d払い(dポイント)ならではのクーポンは、以下のものでしょう。
- ドトールコーヒー(エクセルシオールカフェ含む)
- ローソン
- やまや
- ショップジャパン
- ノジマ
- 紳士服チェーン
ドトールは「30円引き」や「サイズアップ」等で、これはかなり役立ちます。
他のお店では、商品単位のクーポンです。
この点が正直なところ、ドコモ経済圏の現在の限界と思われるのです。
お店だけ指定されたクーポンに比べると、使い勝手がいいものではありませんし、チェック意欲もあまり湧きません。
2023年4月現在出ているローソンのクーポンは、「からあげクン20円オフ」「おにぎり10円オフ」等です。
dポイント共通のアプリのため、d払いで支払わなくても還元が受けられます。
ドトールやローソンでは、タッチ決済で常時5.0%以上の還元となる三井住友カードで支払っても構いません。
火曜日のイオンシネマは1,100円
イオンシネマの割引も、イオンカード等多くのカードで割引があり、d払い(dポイント)独自のものではありません。
それでも、次の通りサービスを押さえておく価値があります。
- 火曜日1,100円(オンライン)
- 毎日300円オフ(窓口)
d払い限定・リロプレミアクーポンは最大50%オフ
クーポンが多くないd払いにおける実用的なサービスがこれ、「リロプレミアクーポン」です。d払い決済限定です。
リロクラブやベネフィットステーションに会社で加入していたり、別のクレジットカード等のプログラムで利用している人にとっては、限定されたサービスのため価値が高いとはいえないでしょう。
ただそうでないなら、d払いアプリで使えるこちら、比較的利用しやすく割引額も大きいように思います。
d払いアプリ「クーポン」の、「リロプレミアクーポン」アイコンからサービスを確かめましょう。
- レジャー施設最大50%オフ
- 食事最大250円オフ
割引の一例
・東京スカイツリーの展望デッキ・展望回廊が「1,420円引き」の1,980円
・ハーモニーランド(大分のサンリオ施設)は「2,500円引き」の750円。
・ハードロックカフェの電子チケットが「250円引き」の2,250円
ドコモ経済圏の便利なサービス
「ドコモ経済圏を使わない」とまではおすすめしません。
こんなサービスもあり、d払い等を使うと便利ですしポイントもたまります。カッコ内は支払方法です。
・dカーシェア(dカード、dポイント、ドコモ電話料金合算、クレジットカード)
・ドコモ・バイクシェア(d払い、クレジットカード)
ドコモ経済圏は数少ないクーポンを使いこなせば役に立つ
ドコモ経済圏の現状を見てきました。
キャッシュレス界ではややメリットを失いかけているのは否めませんし、ドコモユーザーならではのサービスも失われつつあります。
それでも、共通ポイントのdポイントについては、携帯キャリアに関係なく確固たる地位を占めています。
dポイント、d払い共通のクーポンも活用しましょう。
たまにはクーポンをチェックしてお得を発見してください。(執筆者:金融系ライター 沼島 まさし)
申込期限延長【マイナポイント】マイナンバーカードが届いたら9月末までに申込を おすすめ決済2つとポイント上乗せの対象条件