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企業型DCにおける「会社」と「従業員」それぞれの注意点


公的年金制度とは、別の位置づけにある企業型DC制度ですが、もちろん導入に当たってもすぐに導入できるものではありませんが、導入したからとって安泰ということはありません。

今回は企業側と従業員側に分けて双方の注意点を確認していきましょう。

企業型DC

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企業側の注意点

企業型DC制度はいわゆる企業年金の一つで、給付額が確定しているDB制度とは別の制度で、運用はあくまで従業員が行う制度です。

そのため、投資教育など会社として一定の教育機会を設ける必要があります。

これは、従業員を「投資家」とするため、会社として運用メニューの基礎知識の習得機会などを提供する必要があるということです。

よくある相談事例でも教育はどこまでやれば良いのか?という部分について、「ここまでやっておけば未来永劫大丈夫」ということはありません。

コロナ禍前後を通して、世界が大きく変わったことから、今後も10年、20年後にどのような未曽有の危機が訪れるのかは誰にもわかりません。

その時に法的な訴えが起こる可能性もゼロではありませんが、不安感だけが先行して、企業型DCを辞めてしまうのも本質的ではありませんので、最低限、教育機会を設けておくことが絶対条件です。

そして、設けた後は、専門家の知恵を借りながら試行錯誤していくという姿勢であれば、リスクは減らせると考えます。

運用管理機関の選定も重要に

次に、運用管理機関の選定です。

企業型DCを進めるにあたり、運用管理機関をどこにするのかは重要な論点です。

運用管理機関とは、企業型DC制度を運営する金融機関のことです。

厚労省・金融庁から承認を受けた金融機関が対象となっており、導入のサポート(規約の作成や従業員が投資する商品の紹介等)を担当します。

もちろん、導入後、丸投げという状態は相応しくなく、法律上も事業主は運営管理機関に委託することができるということにすぎませんので、委託に伴う責任は企業にあるということです。

最後に、iDeCo+にも共通する部分もありますが、企業型DCを導入するにあたっては加入者の範囲や掛金の算定方法、事務費の負担など、規約に定めなければならない項目が法令によって決められています。

また労使協議を経て決める必要があることも考え合わせると、この部分が一朝一夕に導入できない理由でもあります。

従業員側の注意点

企業年金とは言え企業型DC制度は、DB制度と異なり、自身で運用しなければなりません

DB制度であれば給付額が確定していることから最終的には株主等の助力により一定の所得保障はありますが、DC制度はそもそも給付額が確定していませんので、自己責任の制度ということを理解しておく必要があります。

次に運用商品も、一定数以上の選択肢があります

あくまで自己責任で決定しなければならないことから、第三者から積極的な進言はできません。

まずは自分自身で理解できる商品を選ぶことが前提ですが。

損失を回避したい場合、よりローコストで安心感のある商品を選択するのも考え方の一つです。

改正高年齢者雇用安定法により、70歳まで働く道筋が出来上がってきている日本の労働市場とはいえ、公的年金とは別の所得の確保も重要な問題です。

企業型DC制度には、マッチング拠出や選択制DC制度など、企業によっては他に様々なメニューが用意されていることがあります。

自身のプランに合わせて、必要に応じて専門家への相談も検討しながら決断していくことが良いでしょう。

継続的に学びを深めましょう

毎月の給与や年に1~2回支払われる賞与と異なり、企業型DCの恩恵は数十年度でなければ実感できないことが一般的です。

後になって後悔することがないように、最低限の注意点をおさえ、継続的に学びを深めておくことが自身と家族を助けることにもなります。(執筆者:社会保険労務士 蓑田 真吾)

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