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不動産投資の物件の探し方とは? 4つの方法のメリット・デメリット


不動産投資の物件の探し方とは? 4つの方法のメリット・デメリット
(画像=AndreyPopov/stock.adobe.com)

不動産投資では、優良物件を選定することは不動産投資で成功するための要素だろう。しかし、これから不動産投資を始める人のなかには「物件の探し方が分からない」という人もいるだろう。本コラムでは、不動産投資における主な物件の探し方を4つ紹介する。

不動産投資の物件の探し方には、主に4つの方法がある

不動産投資の物件の探し方はさまざまな方法がある。今回は代表的な物件の探し方である不動産投資サイト・不動産仲介会社・自社開発物件・競売について、それぞれの内容とメリット・デメリットの一例を紹介する。

物件の探し方1.不動産投資サイト

不動産投資サイトとは、数多くの不動産会社が登録した物件情報をまとめて検索できるサービスのことである。手軽に利用できるため、初心者におすすめだ。

【具体的な物件の探し方】
1. パソコンやスマホで不動産投資サイトにアクセスし、希望条件(エリア・予算・物件の種類など)を設定して検索し
2. 気になる物件が見つかったら登録している不動産会社にメールや電話で問い合わせて交渉を進めていく
※自分で検索する以外に、希望条件に合った物件の提案を不動産会社から受けることができるサービスもある

・不動産投資サイトのメリット
不動産投資サイトのメリットは、自分が希望する条件で手軽に物件を探せることだ。時間のない実業家やビジネスパーソンなどでも空き時間を有効活用して物件探しを進められる。

・不動産投資サイトのデメリット
人気のある不動産投資サイトは、ライバルが多いのがデメリットだ。物件情報が多くの投資家の目に触れるため、好条件の物件は短期間で買付が入りやすい。

物件の探し方2.不動産仲介会社

不動産仲介会社の営業担当者などが提供してくれる情報をもとに物件探しをする方法だ。

【具体的な物件の探し方】
1. 不動産仲介会社が運営する公式サイトなどで会員登録をする
2. 会員登録の内容に合った物件情報をメールなどで提供してもらう
3. 希望に合う物件が見つかったら対面やオンラインで交渉を進める

・不動産仲介会社のメリット
不動産仲介会社のメリットは、他の投資家の目にあまり触れていない物件情報が見つかる可能性があることだ。ただし、そのためには優先して情報提供してもらえるように不動産仲介会社との良好な関係づくりが必要となる。

・不動産仲介会社のデメリット
営業担当者のスキルが低いと、会員登録の内容に合った物件と提供される物件情報とのミスマッチが起きやすい点はデメリットだ。また不動産仲介会社から優良顧客と感じてもらえない場合は、希望の物件に対しての情報提供をしてもらえないこともある。

物件の探し方3.自社開発物件

自社開発物件とは、不動産会社が自社で企画・建設・販売する物件を購入する方法のことだ。区分ワンルームマンションや建売のアパートなどで多く見られる。

【具体的な物件の探し方】
1. ネット検索やセミナーなどで情報収集し、候補の不動産会社を選ぶ
2. 資料請求や面談などを行ったうえで物件情報を提供してもらう
3. 希望に合う物件が見つかったら対面やオンラインで交渉を進める

・自社開発物件のメリット
自社開発物件のメリットは、安定収入があるなど属性がよい人の場合、物件情報を優先的に提供してもらいやすいことだ。「少ない労力でスピーディーに物件を購入したい」と考える人と相性がよい物件の探し方といえる。

・自社開発物件のデメリット
自社開発物件は、利回り重視の人に向いていない。なぜなら自社開発の物件は、比較的価格が高いことから低利回りの傾向があるからだ。

物件の探し方4.競売

競売とは、債権者(不動産を担保にお金を貸した側)が債務者(不動産を担保にお金を借りた側)の不動産を競りにかけて最高額で入札した人に売却し、その売却代金で債権者が債権の相殺をする制度だ。競売で不動産投資の物件を探すケースもある。

【具体的な方法】
1. 競売物件サイトなどで情報収集し、希望する物件が見つかった場合に入札を行う
2. 一般的には、売却基準価額における2割の金額の保証を提供する(2割以上の場合もある)
3. 通常、最高価額を入札した人が買受人となり代金納付をする

・競売のメリット
競売物件は相場よりも安く物件を仕入れられる可能性があることがメリットだ。ただし、調査資料のみで不動産の価値を判断しなければならないため、専門知識がある人向けの物件の探し方といえる。

・競売のデメリット
1998年に民事執行法が改正され、仕組み上は競売物件でもローンを利用することが可能になった。しかし、現状では競売物件を取り扱う金融機関が少ないことがデメリットだ。また、競売物件を取り扱う金融機関が見つかったとしても競売物件の取得にあたり融資特約(融資を受けることができなかった場合の売買契約の無償解除)をつけることができないため、落札後に融資審査に落ちた場合、現金購入するか、あるいは入札時に支払った保証金を放棄することになることや融資を受ける際に登記する抵当権の設定をスムーズに行うため、民事執行法82条2項の手続きを自身で金融機関と連携して行わねばならないなどの注意点がある。

その他の探し方もある

物件を探すその他の方法としては、SNS、地元情報の掲示板、空き家バンクを利用して仕入れた住宅を不動産投資に転用する方法も選択肢の一つだ。相場よりも割安で物件を購入できる可能性がある点はメリットとなるが、一方でトラブルリスクがあることも押さえておきたい。

不動産投資の物件探し 資料を読む際のチェックポイント

どの探し方を選んだ場合でも、リスク軽減のためには物件情報をしっかりと読み込む必要がある。その際の主なチェックポイントは、以下の6つだ。

利回り

一般的に高利回りが期待できる投資商品ほどリスクが高いといわれる。つまり、高利回りの物件は何らかの原因でリスクが高い可能性があるということだ。もし、高利回り物件を検討する場合は「なぜ高利回りとなっているのか」などについても疑問を持ちながら慎重に判断したい。

物件価格

物件価格が相場よりも割高になっていないかのチェックも必要だ。逆に、物件価格が相場よりも割安の場合もリスクが潜んでいる可能性があるため注意が必要だ。例えば、「再建築できない」「建物の傷みが激しい」「近隣や住人のトラブルがある」といったケースや、土地の権利が「所有権」ではなく「地上権や借地権」といったケースもあるため注意したい。

稼働率

物件情報で表記されている利回りは「満室想定利回り」というケースが多い。その場合、実際の利回りと大きな差が出てくるため、現況(現在の稼働状況)をもとに利回りを計算し直さなければならない。なお、物件情報で現況が示されていない場合は、不動産会社に情報提供をしてもらう必要がある。

サブリース契約の可否とその内容

売りに出されている物件のなかには、サブリース(マスターリース契約)を継続または新規契約することを条件にしているものもある。サブリース契約をすると満室・空室に関係なく決まった家賃を得られることは大きな魅力だ。しかし家賃の10~20%程度の手数料がかかることも忘れてはいけない。

また「減額請求をされる可能性がある」「オーナー側から契約解除がしにくい」などのデメリットもあるため、契約内容を100%理解して購入することが必須だ。

【関連記事】不動産投資におけるサブリースとは? メリットと利用する際の注意点

レントロール

レントロールとは、その物件全体の賃貸状況(家賃・契約日・敷金・共益費など)が一覧表になった資料のことだ。一棟マンションやアパートの購入を検討する際には、必要な資料といえるだろう。レントロールを読み込む際に意識したい主なポイントは、以下の4つだ。

意識したいポイント概要
稼働率が低い例えば、稼働率が7割を切っている場合、「賃貸需要が低い」「トラブルが発生している」などの可能性がある
家賃の値下がり家賃が値下がり傾向だと、空室リスクが高まっている可能性がある
契約時期最近契約した部屋が目立つ場合、何らかの方法で稼働率を高く見せかけている可能性がある
家賃のバラつき同じ階や間取りなのに家賃のバラつきが大きい場合は、家賃を極端に値引いて空室を埋めている可能性がある

その他

築年数では「新耐震基準(1981年6月施行)に該当する物件か」について最低限確認しておきたい。併せて徒歩分数も確認が必要だ。最寄り駅から離れている物件の場合は、賃貸需要のない立地の可能性もある。

不動産投資の物件探しで買い進める際の注意点

不動産投資の初心者が物件を買い進める場合は、以下の3つのことにも注意したい。

物件情報や営業トークで出てきたら要注意のキーワード

一般的に不動産の売却時・発売時には、相場を意識して価格設定がされるため、割安・割高な傾向はあっても極端に安い物件が出てくるのはまれである。このことを踏まえると、物件情報のキャッチコピーや営業トークに以下のキーワードが出てきたら自身で検証が必要だ。

<要注意キーワード>
・お買い得
・掘り出し物件
・格安

契約締結前には、現地調査が欠かせない

資料の数字だけを見て不動産投資の物件を購入するのは危険である。なぜなら「建物に瑕疵(かし)がある」「周辺環境に問題がある」など、数字やシミュレーションだけでは見えにくい部分があるからだ。そのため不動産投資において契約締結前の現地調査は必要である。

複数の物件の探し方を試してみよう

本コラムでは、不動産投資の主な物件の探し方を紹介したが、必ずしもこのうち一つの方法にこだわらなくてもよい。複数の物件の探し方を上手に併用できれば、物件を見つける期間を短縮化することが期待できるだろう。

また柔軟にさまざまな物件の探し方を試してみて、自分に合ったものを最終的に選ぶことも選択肢の一つだ。まずは、あまり考え過ぎずにいろいろな方法を試してみよう。

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- コラムに関する注意事項 -

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外部執筆者の方に本コラムを執筆いただいていますが、その内容は執筆者本人の見解等に基づくものであり、当社の見解等を示すものではありません。
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