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12日の香港市場概況:ハンセン1.6%高で続伸、不動産・消費セクターに買い


12日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比415.04ポイント(1.61%)高の26186.71ポイントと続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が172.15ポイント(1.68%)高の10417.16ポイントと6日ぶりに反発した。売買代金は694億9700万香港ドルとなっている(11日は650億6300万香港ドル)。

米中通商協議の進展期待が強まる流れ。米メディアは11日、「中国政府は米国車にかかる25%の報復輸入関税を撤廃し、従前の15%に引き下げることを検討している」と消息筋情報として報じた。中国金融統計の上振れもプラス。今年11月の人民元建て新規融資は前月実績から大幅に拡大し、市場予想も上回った。また、中国の政策支援も期待される。今週末から「中央経済工作会議」が開かれる見通し——と伝わった。一段の減税推進や財政支出の拡大などが議題に上るとみられている。

ハンセン指数の構成銘柄では、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が6.6%高、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が5.7%高、全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)が5.2%高、米菓・飲料メーカーの中国旺旺HD(151/HK)が4.9%高と上げが目立った。

業種別では、小売や食品・飲料の消費関連が高い。上記した中国旺旺と万洲国際のほか、百盛商業集団(パークソン・リテール:3368/HK)が5.9%、青島ビール(168/HK)が5.2%、統一企業中国HD(220/HK)が2.3%ずつ値を上げた。

ゼネコンや車両製造など鉄道インフラ建設セクターも物色される。中国鉄建(1186/HK)が5.4%高、中国中鉄(390/HK)が4.6%高、中国交通建設(1800/HK)が3.3%高、中国中車(CRRC:1766/HK)が2.6%高と買われた。

中国の金融セクターもしっかり。中国人民財産保険(2328/HK)が2.9%高、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が2.2%高、中国人民保険集団(人保集団:1339/HK)が1.6%高中国工商銀行(1398/HK)と中国建設銀行(939/HK)がそろって2.2%高で引けた。

他の個別株動向では、3大通信キャリアが基地局資産を注入する形で設立した中国鉄塔(チャイナ・タワー:788/HK)が7.0%高と急伸。8月に新規上場した同社株は、上場来高値を更新している。5Gに対する取り組みが注視されるなか、外資機関投資家の動きも注目された。世界最大の資産運用会社、ブラックロックは同社株を12月5日に買い増し。保有株比率は4.99%→5.00%に上昇した。

本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.31%高の2602.15ポイントで取引を終えた。インフラ関連株が高い。不動産株、公益株、運輸株、自動車株、消費関連株なども値上がりした。

【亜州IR】




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