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15日の香港市場概況:ハンセン1.4%安で反落、瑞声科技が7.6%下落


週明け15日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比356.43ポイント(1.38%)安の25445.06ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が154.75ポイント(1.50%)安の10144.34ポイントとそろって反落した。売買代金は808億8700万香港ドルに縮小している(12日の売買代金は1111億4700万香港ドル)。

米中貿易摩擦の激化を警戒。トランプ米大統領は14日放送の米番組で、対中関税をさらに追加で課す可能性に言及した。前週末に公表された9月の中国貿易統計では、対米貿易黒字が過去最高を記録。米国との通商対立が改めて意識された。本土株が年初来安値を再び割り込んで取引を終えるなか、香港の各指数は引けにかけて下げ幅を広げている。
ハンセン指数の構成銘柄では、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が7.6%安、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が6.7%安、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が3.8%安と下げが目立った。

業種別では、空運、紙・パルプがさえない。中国南方航空(1055/HK)が3.3%安、中国東方航空(670/HK)が2.5%安、中国国際航空(753/HK)が2.1%安、恒安国際集団(1044/HK)が3.2%安、玖龍紙業(2689/HK)が2.6%安で引けた。紙製品各社は原料を輸入し、空運各社は米ドル建て債務の比率が高いため、人民元安の動きが警戒されている。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を10営業日連続で元安方向に設定。約1年9カ月ぶりの元安水準だ。

中国自動車セクターも安い。華晨中国汽車HD(1114/HK)が7.3%、東風汽車集団(489/HK)が3.8%、長城汽車(2333/HK)が2.9%、広州汽車集団(2238/HK)が2.5%ずつ下落した。今年9月の新車販売が前年同月比で減少し、3カ月連続のマイナス成長に落ち込んだことが嫌気されている。

半面、他の個別株動向では、航空機メーカーの中国航空科技工業(アビチャイナ:2357/HK)が7.6%高と急伸。ヘリコプター製造会社を買収することで、親会社の中国航空工業集団などと枠組み合意に達したことが支援材料だ。同社を買収することは、自社ヘリコプター事業の強化につながるだけでなく、軍事・民間の融合により製造業の水準を引き上げる国家戦略「軍民融合」に合致していると説明している。

一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.49%安の22568.10ポイントで取引を終えた。時価総額上位の金融株が下げを主導する。自動車株も安い。空運株や紙・パルプ株、消費関連株、不動産株、インフラ関連株なども売られた。

【亜州IR】




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