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5日の香港市場概況:ハンセン1.1%安で3日続落、石油セクターさえない


週明け5日の香港市場は値下がり。主要51銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比356.56ポイント(1.09%)安の32245.22ポイントと3日続落し、本土企業株で構成されるH株指数が58.83ポイント(0.43%)安の13479.83ポイントと反落した。売買代金は1648億8400万香港ドルとやや拡大している(2日は1479億3200万香港ドル)。

内外環境の不透明感が投資家のセンチメントを冷やす。外部的には、米株の急落が逆風だ。先週末の米株市場では、主要指標のNYダウが2.5%安と3日ぶりに大幅反落している(下げ幅は約9年2カ月ぶりの大きさ)。今年1月の米雇用統計が上振れたことを受けて、米利上げペースの加速が警戒された。内部的には、中国人民銀行(中央銀行)の資金引き締めスタンスがマイナス。人民銀はこの日、8営業日連続でオペによる資金供給を見送った。期日到来分があるため、この間にネットで合計1兆1900億人民元の資金が吸収されたことになる。ただ、指数は引けにかけて下げ幅を縮小(H株指数は一時プラス)。本土株の上昇が手がかりとなっている。

ハンセン指数の構成銘柄では、石油関連株がさえない。中国石油化工(サイノペック:386/HK)が3.0%、中国石油天然気(ぺトロチャイナ:857/HK)が2.5%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.2%ずつ下落した。原油市況安が売り材料視されている。香港系の不動産株なども下げが目立った。

中国証券セクターも軒並み下落。中信証券(6030/HK)が2.7%安、華泰証券(6886/HK)が1.7%安、広発証券(1776/HK)と海通証券(6837/HK)がそろって1.4%安、中国銀河証券(6881/HK)が1.3%安で引けた。

半面、H株銀行・保険セクターはしっかり。中信銀行(CITICバンク:998/HK)が3.9%高、中国民生銀行(1988/HK)が2.0%高、中国農業銀行(1288/HK)が1.1%高、交通銀行(3328/HK)が1.0%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が1.4%高、新華人寿保険(1336/HK)が1.0%高と上昇した。

空運、紙・パルプセクターも高い。中国南方航空(1055/HK)が4.9%、中国国際航空(753/HK)が2.7%、中国東方航空(670/HK)が1.4%、玖龍紙業(2689/HK)が5.8%、理文造紙(2314/HK)が2.6%ずつ上昇した。人民元相場の先高観が根強いなか、元高メリットが着目されている。空運各社は米ドル建て債務の比率が高く、紙製品各社は原料の多くを輸入しているためだ。

本土市場は続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.73%高の3487.50ポイントで取引を終えた。時価総額上位の銀行株が高い。農業機械や農業資材、農業生産などの銘柄群もしっかり。空運株、不動産株、石炭株、鉄鋼株、非鉄株なども値上がりした。

【亜州IR】



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