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28日の香港市場概況:ハンセン0.6%安と続落、IT関連の下げ目立つ


28日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比156.49ポイント(0.61%)安の25683.50ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が89.88ポイント(0.86%)安の10408.19ポイントとそろって続落した。売買代金は770億4600万香港ドルにやや拡大している(27日の売買代金は725億2300万香港ドル)。

海外株安が嫌気される展開。昨夜の欧米株市場では、主要指標が軒並み値下がりした。欧州の緩和縮小を警戒。ドラギECB総裁は27日、ユーロ圏の景気回復は力強く、デフレ圧力はリフレに変わったと発言し、金融引き締めを示唆した。米株市場では、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.6%安と続落し、約1カ月ぶりの安値を付けている。

香港市場でも米市場の流れを継ぎ、IT・ネット関連セクターが軒並み下落。アップル関連とされる光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)と小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)がそれぞれ4.8%安、1.7%安で引けた。インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)は1.8%値下がりしている。

香港系不動産セクターもさえない。恒隆地産(101/HK)が1.9%安、新鴻基地産発展(16/HK)が1.5%安、九龍倉集団(ワーフ・ホールディングス:4/HK)が1.3%安、新世界発展(17/HK)が1.1%安と下落した。欧州や米国の金利上昇を警戒。香港の金利動向は米国に追随するだけに、域内金利の上昇が不安視された。

H株保険セクターも軒並み安。中国平安保険(2318/HK)が1.8%、新華人寿保険(1336/HK)が1.3%、中国太平洋保険集団(2601/HK)が1.1%、中国人民財産保険(2328/HK)が0.7%ずつ下落した。保健当局の監督強化を警戒。中国保険監督管理委員会は27日、「万能険(ユニバーサル保険)」など高利回り商品に対する監督を強化する方針を改めて明示した。

半面、鉄鋼や非鉄、セメントの素材セクターはしっかり。馬鞍山鋼鉄(323/HK)が7.4%高、鞍鋼(347/HK)が5.5%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が2.3%高、江西銅業(358/HK)が1.3%高、中国中材(1893/HK)が2.9%高と値を上げた。世界経済フォーラム主催の「夏季ダボス会議」で李克強首相が演説し、過剰生産能力の削減を進める方針を強調したことが好感されている。

本土市場は4日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.56%安の3173.20ポイントで取引を終えた。保険株が下げを主導。自動車株や不動産株、証券株、消費関連株、インフラ関連株、ITハイテク関連株なども売られた。半面、鉄鋼や非鉄の素材株はしっかり。
【亜州IR】




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