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新晃工業 Research Memo(11):事業戦略では成長領域の拡大と既存事業の深耕を図る


*16:31JST 新晃工業 Research Memo(11):事業戦略では成長領域の拡大と既存事業の深耕を図る ■新中期経営計画

4. 成長戦略
中期経営計画「move.2027」の事業戦略、財務戦略、非財務戦略の詳細は以下のとおりである。

(1) 事業戦略
新晃工業<6458>は、「SINKO Scalable Architecture」をコンセプトに事業戦略を展開し、バリューチェーンを生かした成長領域の拡大と既存事業の深耕を図る。このため、AHU単体の販売から空調工事・保守を含めたトータルな提案を強化するなどグループが連携した一体型提案によって、データセンターなど成長分野の拡大を進める。また、デジタル化によってグループの連携を促進することで、ターゲット深耕に向けた組織の拡充やインパクト営業の強化を図る。これにより、国内市場では大型ビル、産業、データセンター、更新、個別の5つの空調を重点ターゲットに多様なニーズに応え、AHU領域で揺るぎないNo.1ポジションを確立していく。また、SSA(品質・性能適正化特別活動)を基盤に、No.1の開発体制を追求してカーボンニュートラルに貢献するとともに、次世代生産体制を強化して生産プロセスにイノベーションを起こす。中国市場では、空調メーカーから空調総合企業への進化を果たす。

なかでも、No.1の開発体制の追求において、熱交換効率を向上させた新型コイルや、製造時のCO2排出量と運用時の消費電力削減が両立する新型プラグファン、コンパクトな新型AHUなどを開発する一方、空調機の新コンセプト「Green AHU」を実現するなど、企業成長と社会貢献の2軸でNo.1を追求する計画である。次世代生産体制の強化では、SSAデジタル技術革新によってデジタルデータの活用を加速し、SIMAプロジェクトによる生産プロセスのさらなる進化、設備投資拡充による生産能力の増強、溶接レスや塗装レスなど製品構造の見直し、工場運営のバージョンアップなど、設計・生産・物流のプロセスの最適化・最新化を進める方針である。

(2) 財務戦略
財務戦略では、ROEの向上及び株主資本コストの低減により企業価値の向上を目指す。そのため、株主還元の強化や負債の活用などにより、大胆な負債・資本構成の見直しを実施する。これにより、営業キャッシュ・フローと手元流動性を主に戦略投資に振り向けることで持続的な利益成長を目指す一方、配当性向50%(DOE3.5%を下限)を目標にしながら、2025年3月期から2029年3月期の5年間で100億円、5百万株を上限に自己株式の取得を行う予定である。

戦略投資としては、成長領域の収益拡大、既存事業の生産性向上、生産キャパシティの増強などに対し、「move.2027」の3年間で計135億円を計画している。M&A投資枠として30億円、成長投資枠として18億円の計48億円以上を成長領域と新規事業に投資し、生産能力増強に65億円、SIMA開発に9億円、設備投資に8億円の計87億円以上を既存事業と基盤強化に振り向ける予定である。国内市場への投資は、データセンター向けやヒートポンプAHUの開発・販売体制の強化、M&Aなどによる新たな成長領域の確保、再生可能エネルギー向け蓄エネシステムや水素製造工程におけるハイスペック冷却システムの市場開拓など蓄エネ・水素冷却の新規市場の開拓が中心となる。また、開発体制向けには、カーボンニュートラルに貢献する基幹部品の開発や市場別に訴求力のある製品の開発など、生産体制向けには、工場の運営最適化や生産設備・能力拡充、DXによる品質向上と生産効率向上の両立など、いずれもSSAを基盤とした体制強化に投資する考えである。

(3) 非財務戦略
非財務戦略では、ESGに関わる様々なテーマに取り組み、コーポレートサスティナビリティにつなげる考えである。E(環境)では、環境負荷低減への貢献を通じて脱炭素推進による気候変動に対応する一方、予測される気候変動への対応やTCFDシナリオ分析を通じて事業機会を拡大していく。こうした対応は企業としての未来への責任であり、同社ならではの技術・製品によって、2050年までにCO2排出量実質ゼロを実現する計画である。S(社会)では、人的資本経営と誰もが幸せになれる環境づくりを目指す。経営幹部育成による戦略立案能力向上やDXによるアイデア創出と実現力向上など挑戦を促進する人財育成に加え、多様性を生かせる、安全で生き活きとした職場づくりを進める。同社は人的資本を重要な資産と位置付けており、人財への投資で社員の品格と企業の価値を高め、地域社会との共生を目指し、誰もが幸せになれる環境づくりに取り組む計画である。G(ガバナンス)では、多様性のある取締役会を構成するとともに、統合報告書の発行や中期経営計画の英訳などを通じてステークホルダーとの建設的な対話を促進し、コーポレート・ガバナンスの実効性強化を目指す。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

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