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ブランジスタ Research Memo(4):電子雑誌「旅色」は有力なプロモーションメディア


*15:34JST ブランジスタ Research Memo(4):電子雑誌「旅色」は有力なプロモーションメディア ■事業内容

2. メディア事業
ブランジスタ<6176>は、雑誌の良さとウェブならではの豊かな表現力や利便性の高さを兼ね備えた新しいメディアとして、無料で読める独自企画の電子雑誌を制作・発行している。毎月ナビゲーターとして有名俳優が地域の魅力や旅の楽しみを発信する主力の「旅色」や、自治体や企業がPRに活用できる「旅色FO-CAL」、海外版「旅色」、テーマ別に旅スタイルを提案する「旅色」別冊、全国のお取り寄せ商品をご紹介する「旅色お取り寄せグルメ」、モノにこだわる男性のためのライフスタイルマガジン「GOODA」、“自分らしさ”をデザインする暮らしスタイルマガジン「マドリーム」、多様な価値観に触れ、様々な人の「個」を掘り下げる「1 -ONE-」などがあり、編集から制作まで同社がワンストップで提供している。

このように同社の電子雑誌は、旅行電子雑誌「旅色」をはじめ幅広いジャンルで様々発行しており、いずれも会員登録やダウンロードの必要がなく、いつでも、どこでも、誰でも好きなときに無料で読むことができ、また雑誌を読みながらその場で予約・購入ができる非常に利便性の高いサービスとなっている。同社は、こうした電子雑誌への広告掲載や電子雑誌の制作受託といったサービスを、企業や団体などの顧客に提供することで収益を得ており、顧客はブランド価値向上や集客といったメリットを享受することができる。

同社のメディア事業の収益は広告掲載と制作・納品の2タイプあり、広告掲載がメディア事業の売上高の大半を占める。広告は主力の「旅色」をはじめ「GOODA」や「マドリーム」といった雑誌に掲載され、顧客は宿泊施設や飲食店、レジャー施設、自治体などとなっている。「旅色」に広告を掲載する顧客は、民間と自治体の2タイプに分けられる。民間の宿泊施設や飲食店は、プロのライターが執筆する紹介記事と質の高い画像を、月額数万円からの費用で、有名俳優が登場する電子雑誌に掲載して旅行好きなユーザーに魅力を訴求するほか、自社と関連する情報だけに再編集された自社専用の電子雑誌を自社ウェブサイトに掲載することができる。一方、自治体は、1冊に1自治体の情報をまとめて掲載した専用電子雑誌を、観光やふるさと納税、移住・定住などのPRを目的に利用することができる。有名俳優をキャスティングして現地で撮影を行った場合、1自治体あたり1,000万円からとなり、紙雑誌(フリーペーパー)や専用動画の制作、翻訳などをオプションとして追加することもできる。紙雑誌は国内外のイベントや駅、店舗、観光施設などで配布に利用され、専用動画は当該自治体のホームページなどで配信されており、同社独自の自治体向けマルチPRツールとして好評を博している。

前述したように「アクセルジャパン」でも発揮しているという同社電子雑誌の強みは大きく3つあり、まず1つ目は日本を代表する有名俳優をキャスティングできることである。これまで同社の電子雑誌には有名俳優が320人以上(2023年10月時点)登場しているが、これは多くの芸能事務所などと、創刊以来17年にわたって培ってきた信頼関係が基盤となっている。2つ目に、135名体制、全国8拠点に展開している営業社員によるプッシュ型提案営業が強みであり、大手広告代理店では手の届かない地方の顧客に直接訪問して様々な企画を提案している。加えて、編集者などのクリエイティブ人材を50人以上社員として擁しているため、依頼された電子雑誌の企画から編集、運営、広告販売をワンストップで完結できることも強みである。3つめの強みとして、ここまで述べてきたように、電子雑誌への広告掲載のノウハウそのものも強みである。特に「旅色」は、よくあるスペック情報だけのメディアとは異なり、広告が編集者による第三者目線で書かれているため本来の魅力が伝わりやすく、有力なプロモーションメディアということができる。なお、同社の広告掲載が対象とする市場は、全国の宿泊施設や飲食店、都道府県及び市区町村など官民問わず幅広く、このような強みを持つ同社にとって非常に伸びしろの大きい市場ということができる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

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