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アルファ Research Memo(5):2027年3月期に売上高85,000百万円、営業利益5,500百万円を目指す


*13:05JST アルファ Research Memo(5):2027年3月期に売上高85,000百万円、営業利益5,500百万円を目指す ■中長期の成長戦略

1. 中期経営計画
アルファ<3434>は2023年4月に創業100周年を迎え、同年6月には2024年3月期から2027年3月期を対象期間とする「2023-2026中期経営計画:MP2026」を策定した。この中で、2027年3月期売上高85,000百万円(うち、自動車部品事業65,500百万円、セキュリティ機器事業19,500百万円、調整前売上)、営業利益5,500百万円の達成を目標としている。達成に向けた基本方針として、成長のための「事業拡大・高付加価値製品の開発、新ビジネスモデルの構築」、安定性確保のための「グループ収益基盤の強化」、成長と安定を実現するための「サステナビリティ経営の推進、人材育成」を掲げた。

2. 事業セグメント別見通しと注力点
(1) 自動車部品事業
自動車部品事業では、世界的なコロナ禍の影響が一巡し、半導体不足の解消も進みつつあるなか、世界的に自動車生産の緩やかな回復傾向が続き、2024年には2019年の水準に回復すると見ている。

このような事業環境のもとで同社は、自動車生産の伸び以上の拡大を目指す。具体的には日産自動車への売上拡大は怠らないものの、日産自動車以外への取引拡大を行い、事業拡大とともに1社依存のリスク低減を目指す。なお既存事業では特に欧米での拡大を見込む。具体的には欧州では、キーセット事業に加えドアハンドル事業に参入、2018年10月にSociete de Peinture de Pieces Plastiques SAS(以下、SPPP)を取得、環境規制の厳しい欧州で既存塗装設備を活用したビジネスの立ち上げを行った。既にRenault S.A.(ルノー)などにバックドアハンドルを納入しており、今後はVW以外でのビジネス拡大が見込まれる。事業拡大に向け、SPPPスロバキアが2024年にハンドル事業の稼働を始め、チェコのキーセット工場で生産性向上にも注力している。またティア1メーカーに対し、機構部品のアッセンブルやアンテナカバーなどの加飾品、ドアハンドル事業などの拡大を目指す。北米向けではインサイドドアハンドルなどの納入を始めた。中国では自動車用外装メッキ部品製造のADVANCONを子会社化、最新鋭の設備を持ち環境規制強化のなかで優位性を発揮し事業拡大を目指す。また中国ではトラック向けに鍵のボタン1つで解錠しエンジンをかけるRPKS(リモートドア鍵ユニット)の製造を広州工場で始め、商用車メーカーに拡販を進める。日本は、日産自動車と三菱自動車が共同開発したEV(SAKURA及びeKクロス EV)のキーセットに同社の製品が採用された。今後も同社製品の採用拡大に向けて拡販し、国内のシェアアップを目指す。一方、自動車部品事業の高付加価値化では、フラッシュドアハンドル(ハンドルとタッチセンサー、施解錠装置で構成される格納式ハンドル)、センサー適応品、システムモジュール製品などの拡販を推進していく。全体として新車販売計画に沿い、計画どおりの事業展開が可能と弊社では見ている。

(2) セキュリティ機器事業
セキュリティ機器事業では引き続き住宅用電気錠の拡大、ロッカーのキャッシュレス化、新規市場対応で売上拡大を目指し、2027年3月期に全体で19,500百万円(住設アクセス事業で16,500百万円、ロッカーアクセス事業で3,000百万円)を目標とする。

住設アクセス事業ではさらなる電気錠の拡大がポイントとなる。電気錠に関しては、2008年に標準電気錠を発売以降順調に成長しており、2023年3月期は9,900百万円、売上規模は2009年3月期比で8倍増となった。現状、新築住宅用電気錠の採用率は2009年当時の3.8%から2022年は39.7%まで高まっており、同社シェアは60%を誇り住宅着工件数の伸び悩みのなかで成長を続けている。しかも営業利益率が安定していることも注目に値する。今後は新設向けに加え、2022年においても普及率が4.8%にしか及んでいない既築住宅向けの拡販にも注力する。実際、賃貸大手のレオパレス21<8848>が、賃貸物件の約8割にあたる44万件に同社の暗号番号式電気錠を採用する(株)ビットキーの「edロックPLUS Bitkey Edition」を導入することを発表、2022年6月より導入を開始し、1年間で10万戸を突破している。このほかにも賃貸向けに多くの事業会社から採用を獲得しており、市場ポテンシャルが大きい。さらに既築戸建などでも簡単に設置できる多様な認証方式に対応した高機能電子錠を開発、2024年にはIoTシステムを活用したサービスを立ち上げる計画にあり、BtoBだけでなくBtoCに対応した販売チャネルも活用して拡販する予定となっている。同社はこのような需要拡大に対応、ALPHA HOUSING HARDWARE (THAILAND) CO., LTD.において2020年より工場増設を重ね、現在第5工場も稼働、生産能力が2019年の2.5倍まで高まり、他社に対し圧倒的なコスト競争力を有することも強みとなっている。なお電気錠分野ではミネベアミツミ<6479>が(株)ユーシンの住宅機器部門を活用しシェア拡大を狙っているが、同社の累計80万台を超す納入実績と、大手プレハブ、ドアメーカーなどとの連携も強く、同事業での地位は今後も維持できると見られる。

ロッカーアクセス事業では、コロナ禍の終息により2023年3月期に営業黒字転換を果たした。今後は国内レジャーの回復、インバウンド需要の再拡大から順調な需要拡大が見込まれる。また同事業は売上の40%を占めるターミナルロッカーについて、鍵式からIC式への入替が進行中で、IC式ロッカー普及率は2020年の約39%に対し2026年には60%まで高まると見ている。またここにきてマルチ決済対応、時間制運用機能、宅配受取機能など、新たなサービス対応ニーズも高まっており、高付加価値化も期待される。さらに新市場としてリモート対策や置き配など、新たなビジネス展開が重要となる。この分野では、オンライン注文の商品を店舗で受け取るBOPIS(Buy Online Pickup In Store)での展開も増えている。一例として、店舗側システムと連携し、QRコードを使って受け渡しができる「STLシリーズ」が挙げられる。従来店頭で受け渡していた商品を、クラウド管理されたロッカーを介し非対面で顧客に受け渡すことが可能であり、店舗の効率化と顧客への利便性の提供が同時に図れ、調剤薬局や飲食店等、多様な業態での利用が期待される。また最近では透明ボックスを活用したセルフベンダーが無人販売機として人気を集めている。電源不要で中身が見え、様々な商品を同時に販売でき、価格帯も自由で、新鮮な野菜やレジャーのお土産品などに利用が可能である。また宮城県の新鮮なホヤ、牡蠣、ホタテ、鮭を使った商品の製造販売を手掛ける水月堂物産(株)では規格外等の品を格安で提供することに利用しており、SDGsの観点から食品ロスの軽減につながっている。現在、ライバル企業が少ないとのことで、思わぬヒット製品となる可能性がある。

このように、セキュリティ機器事業では、電気錠の拡大を中心に、ロッカービジネスでもインバウンド再開、BOPISや新ビジネスの拡大も加わり、2027年3月期の売上計画である19,500百万円を大きく上回るビジネスに育ってくる可能性があると弊社では期待している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)

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