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藤商事 Research Memo(8):稼働力の高い新機種開発とスマート遊技機の投入によりシェア拡大を目指す


■今後の見通し

3. 重点施策
コロナ禍を契機としたパチンコホールの閉店・休止の流れが続いており、市場環境は依然として厳しい状況だが、次世代遊技機となるスマートパチンコ/スマートパチスロ機の導入が起爆剤となってホールへの客足が戻り、市場が再び活性化するとの期待が高まってきている。藤商事<6257>ではこうした激変する環境のなかで、2023年3月期をリスタートの1年と位置づけ成長に向けた施策に取り組んでいる。

重点施策としては、前述した原価低減施策や採算性を重視した価格戦略に加えて、「稼働力の向上」を掲げている。稼働力の高い機種を継続的に市場に投入できれば、パチンコホールからの発注台数も増加し、市場シェアも拡大していくことになる。同社では、徹底した遊技者目線と市場ニーズの変化を的確に捉えながら、斬新なアイデアを取り入れることで魅力的な機種を開発し、「稼働力の向上」を図っていく。

同社は2019年より全国のパチンコホールを訪問して、競合メーカーの機種比較も含めて綿密な分析を行い、開発部門に市場のニーズや改善点などをフィードバックすることで、新機種の開発に活かしてきた。改善項目は、音や映像の表現方法から玉の出方、ハンドルの形状に至るまですべて洗い出し、新機種の開発に反映させている。こうした取り組みの成果が、2021年3月期から投入した新機種に反映されており、「Pとある」シリーズのロングヒットにつながったと弊社では見ている。2023年3月期に投入されたパチンコ遊技機やパチスロ遊技機の稼働力も概ね想定どおりであり、開発プロセス見直しの成果が出ているものと考えられる。現在、取り組んでいる設計及び部材の見直しによるコスト低減効果についても、2023年以降顕在化してくるものと見られる。

商品戦略としては従来の「ホラー」「時代劇」「萌え」ジャンルに加えて、「アニメ」ジャンルの育成に注力している。各ジャンルで柱となるコンテンツを育成することが、販売台数の増加と安定した収益基盤の確立につながるためだ。特に、パチンコホールでは若年層の取り込みが課題となっており、キラーコンテンツとして若者に人気の高い「アニメ」ジャンルで主力機種を複数育てることができれば市場シェアも拡大していくものと予想される。2024年3月期に投入するスマートパチンコ/スマートパチスロ機については、販売実績のある主力タイトルで勝負するものと見られ、その動向が注目される。同社ではパチンコ遊技機の市場シェアについて現状の1ケタ台後半の水準から10%超えを目指している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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