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安田倉庫 Research Memo(9):2023年3月期は少なくとも下期からは増益に転じる見込み


■業績動向

2. 2023年3月期の業績見通し
2023年3月期の連結業績見通しについて安田倉庫<9324>は、営業収益58,000百万円(前期比9.3%増)、営業利益2,750百万円(同5.5%減)、経常利益3,800百万円(同5.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2,300百万円(同20.0%減)を見込んでいる。日本経済はコロナ禍による影響に関して依然予断が許されないなか、ウクライナ情勢や原燃料高など先行き不透明感が強まっている。倉庫物流業界は、国内貨物・輸出入貨物の持ち直しが期待されつつも不安定な状況が継続すると予想され、不動産業界は空室率の上昇と賃料水準の下落が懸念されている。このような環境下で同社は、「長期ビジョン2030」及び新中期経営計画「変わらず、変える。YASDA Next Challenge 2024」に基づき、引き続き事業基盤の構築と成長を目指していく考えである。

物流事業においては、ソリューションの強化とネットワークの拡充によって付加価値の高いサービスを提供する一方、取引の拡大や物流施設の拡充など事業基盤の強化も推進する。また、不動産事業においては、保有不動産の維持管理と価値向上施策を通じ、稼働率の維持・向上や保有不動産の再開発促進に注力する方針だ。この結果、増収を見込んでいるものの、営業利益については、埼玉県加須市の新物流施設での経営インフラ強化や、利便性の高い既存施設のオフィス兼用施設へのリニューアルなどに伴う費用増が想定され、減益予想となっている。ただし、これまでの先行投資が実りを迎えつつあることから、下期は増益予想となっている。また、コスト構造改革も並行して実施しているため、通期で増益を確保できる可能性もあると弊社では見ている。なお足元では、上海市でのロックダウンにより従業員が出勤できないなどの影響が出ているものの、売上ボリュームを考慮すると影響は軽微であると予想される。

3. 中期成長イメージ
「長期ビジョン 2030」へ向けて中期経営計画「変わらず、変える。YASDA Next Challenge 2024」が策定され、メディカル物流における新規物流施設投資、IT機器物流サービスの拡充、ECサービスの開始、自動化やDX推進による効率化、M&Aによる倉庫・輸配送ネットワークの拡充など、前中期経営計画からの継続事業も含めて、様々な取り組みが進行している。また、ESG経営に軸足を置いたコンプライアンス体制や財務基盤の構築により、内部環境が大きく改善している。これらの結果、2023年3月期は少なくとも下期には増益に転じる見込みだが、この増益を起点に成長が軌道に乗り、2025年3月期には営業収益650億円、営業利益40億円を達成していくものと弊社では期待している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)


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