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ダイナムジャパンHD Research Memo(4):2021年3月期は2ケタ減収減益なるも、営業利益は黒字を確保


■2021年3月期の業績状況

1. 2021年3月期の連結業績概要
ダイナムジャパンホールディングス<06889>の2021年3月期の連結業績は、営業収入で前期比30.8%減の98,602百万円、営業利益で同68.7%減の6,728百万円、税引前当期利益で同77.7%減の4,342百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益で同81.5%減の2,363百万円と2ケタ減収減益となった。

コロナ禍による政府の緊急事態宣言発出に伴い、パチンコ事業において2020年4月から5月にかけて約97%の店舗が休業を余儀なくされた。同年6月以降に徹底した感染防止策を実施し営業を再開したものの、コロナ禍への警戒感から客足の戻りは鈍く7月以降のパチンコ事業収入が前年同月比で70~80%の水準にとどまったことが減収要因となった。ただ、遊技機の購入抑制や人件費の絞り込み、その他経費の見直しを行うなど徹底したコスト削減に取り組んだほか、雇用調整助成金等の政府からの補助金収入5,544百万円をその他の収入として計上したことで、目標としていた営業利益の黒字は確保できた。

(1) パチンコ事業
パチンコ事業における2020年4月以降の動きを見ると、4月16日の政府の緊急事態宣言を受けた各自治体からの営業自粛要請により、グループ店舗448店舗中436店舗で一時休業を余儀なくされた。5月上旬以降、緊急事態宣言が解除された地域から順次、感染防止策を実施した上で営業を再開したものの、4~5月のパチンコ事業収入は前年同月比で30%台に落ち込んだ。6月1日に全店で営業を再開したものの、感染懸念から顧客の戻りは鈍く7月以降のパチンコ事業収入は前年同月比で70〜80%の水準で推移した。顧客層別で見ると、高齢者層の戻りが特に鈍かったようだ。

こうした厳しい環境のなかで、グロスの売上高に相当する貸玉収入は前期比35.2%減の475,163百万円に落ち込んだ。内訳は、低貸玉店舗が同34.3%減の211,826百万円、高貸玉店舗が同35.8%減の263,337百万円となっている。一方、原価に相当する景品出庫額は前期比36.0%減の378,022百万円となり、貸玉収入と景品出庫額の差であるパチンコ事業収入は同31.6%減の97,141百万円となった。

貸玉収入に対するパチンコ事業収入の割合が粗利益率となるが、2021年3月期の粗利益率は前期比1.0ポイント上昇の20.4%となった。内訳を見ると、低貸玉店舗は1.0ポイント上昇の23.4%、高貸玉店舗が同1.1ポイント上昇の18.1%とそれぞれ上昇した。粗利益率は顧客への還元率(貸玉収入に対する景品出庫額の割合)の逆数であるため、これが高すぎると客離れを招く可能性がある。過去の推移を見るとおおむね18%台~19%台で推移していたことから、2021年3月期は若干還元率が低かったことになる。

また同社は収益悪化を食い止めるべく、事業費用の徹底的な絞り込みを実施した。具体的には、機械費で前期比11,264百万円削減したほか、人件費で同5,880百万円、広告費や水道光熱費、修繕費などその他経費で同8,095百万円削減し、パチンコ事業費用合計では同20.7%減の96,673百万円となった。この結果、パチンコ事業収入から事業費用を差し引いた事業利益は前期比97.7%減の468百万円と当初の目標であった黒字を確保した。業界全体が過去に経験したことがないほどの厳しい経営状況を強いられるなかで、迅速な事業運営により黒字を確保できたことは評価される。なお、雇用調整助成金等の政府からの補助金収入5,544百万円をその他の収入として計上している。

期末のグループ店舗数は前期末比6店舗減の442店舗となった。新規出店を1店舗(建替店舗)実施した一方で、7店舗を閉店した。

なお、グループの中核を成す(株)ダイナムの業績について見ると、営業収入は前期比31.4%減の90,993百万円、営業利益は2,522百万円の損失を計上(前期は17,016百万円の利益)した。連結ベースではIFRS基準(国際会計基準)で開示しているのに対して、ダイナムの決算は日本の会計基準を適用しており、政府からの雇用調整助成金等を営業外収入として計上しているためだ。このため、経常利益では同81.6%減の3,343百万円と黒字となっている。

KPI(重要経営評価指標)の1つとなる稼働率※を見ると、パチンコ機が前期比13.2ポイント低下の28.2%、パチスロ機が同11.2ポイント低下の27.0%といずれもコロナ禍による客数の減少によって大きく低下した。また、パチンコ機ではPB機の設置台数比率が前期比3.2ポイント上昇の12.7%となった。コスト削減の一環として新機種購入についても低コストであるPB機の比率を高めたことがうかがえる。

※ピーク時(15時前後)における実客数÷設置台数。


(2) 航空機リース事業
2020年3月期より開始した航空機リース事業では、流動性が高く、需要も安定して見込まれるナローボディ機に絞って事業展開している。コロナ禍の影響で世界各国の航空機業界が大打撃を受けるなど逆風が続いていることから、同社は新たな航空機の購入を控えており、現在は2020年3月期に購入した3機のリースを継続している。

2021年3月期における事業収入は前期比159.0%増の1,461百万円となった。前期の期中に取得した航空機3機のリース料収入が2021年3月期は通期で寄与したことが増収要因となっている。

一方、事業費用は前期比123.3%増の891百万円となった。この結果、航空機購入のための金融費用等を含めた営業利益は同39.1%増の224百万円となった。フリートバリューは3機で15,999百万円となり、年換算表面利回りを計算すると8.8%となる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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