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プロスペクト Research Memo(3):再生可能エネルギー関連事業を成長ドライバーとして推進


■事業概要

1. 主な事業内容
プロスペクト<3528>の事業セグメントは、2020年3月期までは不動産販売事業、アセットマネジメント事業、再生可能エネルギー事業、その他として開示されており、不動産販売事業はさらにマンション分譲、土地建物、注文住宅に分けられている。

(1) マンション分譲(2020年3月期売上高比率:38.7%)
一般的なマンションデベロッパーと同様に、土地を仕入れ、マンションを建設して分譲する事業である。以前の社名に由来した「グローベルマンション」のブランドで販売されている。物件の仕入状況等により売上高、セグメント利益は変動する。2020年3月期には56戸を販売(引渡し)した。

(2) 土地建物(同29.2%)
宅地及び戸建住宅の販売や建物の一棟販売等を行う事業だが、主にマンション分譲事業に付随して発生する土地や建物の売却事業である。マンションとして分譲する予定であった土地や建物(未完成物件含む)が、計画以上の採算(収益率)で売却できるような場合にこれらを売却するものが中心となっており、当初から売却(益)を見込んで土地や建物を仕入れて販売するものではない。したがって、2019年3月期には売上高が計上されなかったが、2020年3月期はマンションの一棟販売が1棟、リノベーション再販が1戸あり、それらの売上高を計上した。

(3) 注文住宅(同30.4%)
M&Aにより子会社化したササキハウスが行う戸建住宅の建築請負やリフォーム工事等で、山形県が主な事業エリアとなっている。ササキハウスは住宅事業で50年以上の歴史のある会社だが、後継者がいないことから同社が全株式を取得して子会社化した。2020年3月期には65棟の引渡しを行った。

(4) アセットマネジメント事業(同-15.0%)
旧プロスペクトが行っていたファンド(主に日本株式を対象)の運用を行う投資顧問事業だが、2017年7月付でこの運用ファンドの1つであるTPJFの株主(出資者)に対して、同社新株を対価として企業買収を行ったことから、ファンドの出資者が同社自身となっていた。そのため、保有する株式の期末評価によって、売上高及び利益が変動し、場合によってはマイナス計上されることもある。ただし、2019年5月にTPJFの解散・清算を決議したことから、2019年5月までの同事業の業績は2020年3月期の連結決算に反映されるものの、それ以降は一切の変動がなくなり、2021年3月期からはセグメントが廃止される。2020年3月期末では、保有していた有価証券はすべて投資有価証券として計上されている。

(5) 再生可能エネルギー事業(同16.3%)
太陽光発電等の権利を取得して投資並びに開発を行い、発電された電気を電力会社に販売する事業モデルとなっている。権利を取得して投資を行い収益(キャッシュ・フロー)を回収する一方で、投資収益を計算して設備そのものを売却することも行う。このような考え方は、賃貸ビル事業と同じと言える。2020年3月末現在で6ヶ所(同社出資分発電量32.4MW)が稼動中である。またロシアにおいて、バイオマス発電用木質ペレットの製造工場が2020年2月に竣工し、フランスのENGIE ENERGY MANAGEMENT SCRL(以降、ENGIE EM)と最短12年間の長期契約を締結している。

(6) その他(2020年3月期売上高比率:0.3%)
主に同社が所有するマンションの賃貸事業である。

2. 事業の特色
前述のように同社の事業は、マンション分譲、再生可能エネルギー事業と一見異なる分野で展開されているように見えるが、実は基本的には土地や権利、案件(プロジェクト)などを仕入れ(買取りや出資)、それに対して投資(資金注入やリノベーション)を行い後日収益(キャッシュ・フローまたは転売益)を回収する、という点では同じ考え方に基づいており、この点が同社の事業展開の特色とも言える。

現在は不動産販売事業と再生可能エネルギー事業が中核事業となっているが、今後もこのような考え方に沿った事業があれば、M&Aも含めて積極的に展開していく計画だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)




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