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プレサンス Research Memo(8):2021年3月期までの中期経営計画を上方修正。高い利益成長を維持


■プレサンスコーポレーション<3254>の中長期のトピック

1. 中期経営計画を上方修正
2018年5月に公表した3カ年の中期経営計画と比較して、1年目となる2019年3月期は、売上高で5.3%増、営業利益で同10.5%増となり、売上高・各利益ともに計画を上回って着地した。1年目の好調を受けて、今後も販売が好調に推移する見通しのため、2年目(2020年3月期)および3年目(2021年3月期)の計画を上方修正した。2年目(2020年3月期)の営業利益計画は32,531百万円となり、修正前の3年目の営業利益計画(32,028百万円)を1年前倒しでクリアする。また、2021年3月期の営業利益は、修正した2020年3月期計画から更に10%以上成長する計画に上方修正した。

2. 不動産テックの強化:Braightビジネスの開始
同社は、2019年4月にAIを活用した投資用不動産の総合サイト「Braight(ブライト)」の稼働を開始し、不動産テックの活用により業績成長を加速する取り組みを始めた。「Braight」という名前は、AI(人口知能)とbright(照らす)を掛け合わせたもので、投資用不動産市場の未来を明るく照らしたいとの思いから名付けられた。今回スタートしたサイトは5つ。顧客が不動産投資に興味・関心を持つ段階から、物件の比較検討、購入後のフォローまで一貫した支援を目的とする。具体的には、潜在顧客に幅広い情報を提供する「Braight Lab(ラボ)」、膨大なビッグデータからAIが不動産価格・収益を試算する「Braight Simulator(シミュレーター)」、同社新築物件サイト「Braight Arrival(アライバル)」、他社を含む中古物件サイト「Braight Vintage(ヴィンテージ)」、オーナーが購入物件の入居状況や契約内容確認、チャットで管理会社とやりとり等ができる「Braight Owner app(オーナー・アプリ)」である。

同社は、Braightを通じ、AIがシミュレーションした物件価格や収支予測等の情報を提示し、これまで不透明だった不動産価格を“見える化”する。他社物件との比較が分かりやすくなり、同社物件の高い市場価値が明確になる。また、デジタル・コミュニケーションを好む顧客、海外居住者など、従来とは異なる顧客の新規開拓を進め、売上を拡大していく計画だ。併せて、オンライン化・システム化により、顧客サービスの質と業務効率の向上も図る。Braightビジネスによる収益を既存事業の収益に上積みし、業績成長を加速させていく計画。

Braight会員数は5年目の2024年3月期に75,000人を目指す。売上高では2024年3月期に24,480百万円(うち中古物件7,200百万円、うち新築物件17,280百万円)を計画する。この数字は現状のBraightサービスを前提としたもので、今後Braight新サービスの導入によりさらに上積みされることが想定される。なお、Braightビジネスによる売上高は、現在の中期経営計画には含まれていないため、Braightの成果が出れば、同社業績の上振れ要因になる。

3. 不動産業界でのROE比較
同社は、不動産業界でもトップクラスのROE(自己資本当期純利益率)を誇る。2019年3月期決算における同社のROE は22.1%(前期比1.3ポイント増)であり、近年は年々上昇する傾向になる。不動産業界において、ROEで20%を超える企業は数少なく、同社はその1社である。ランキングを見ると、首都圏中心のデベロッパーはROEが頭打ちの傾向があり、またストック(賃貸物件など)の比率が多い企業はROEが下がる傾向にある。2018年以降、投資用不動産に関連する不祥事が相次いだが、同社の業績は、業界の不祥事の影響をまったく受けず、成長性及び収益性を維持・向上させている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)




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