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ラクオリア創薬 Research Memo(5):安定的に利益を計上する収益体質にステップアップ


■中期経営計画「Gaia 2021」の概要

新中期経営計画「Gaia 2021」の概要
ラクオリア創薬<4579>は2019年12月期−2021年12月期の新3ヶ年中期経営計画「Gaia 2021」を発表した。今後はこの中期経営計画を指針として中長期の持続的成長を目指すことになる。

同社が2018年12月期まで取り組んできた中期経営計画「Odyssey 2018」においては、動物薬2剤を上市(2017年1月に「GALLIPRANT®」、2017年10月に「ENTYCE®」)し、ロイヤルティ収入という安定収益の確保に成功した。また、ヒト領域の医薬品については、tegoprazanを韓国のCJヘルスケア(韓国)に導出し、CJヘルスケア(韓国)において医薬品の開発が進められて、新薬の承認取得(2018年7月)に至った。創薬開発においては5-HT4部分作動薬(RQ-10)や5-HT2B拮抗薬(RQ-941)の自社によるフェーズ1試験を実施したほか、イオンチャネル創薬領域での同社として初のライセンスアウトも実現させた。

こうした前中期経営計画の進捗を経て、新中期経営計画期間はこれまでとは違った「ラクオリア創薬」となりそうだ。最大の変化は業績面にある。同社は新中期経営計画期間の初年度に当たる2019年12月期に、創業以来初の利益の黒字化を予想しており、2年目、3年目も安定的に黒字を計上する業績計画を掲げている。

こうした業績計画の裏付けとなっているのがロイヤルティ収入だ。動物薬2剤に続き、2019年3月からCJヘルスケア(韓国)の「K-CAB®」の販売が開始されており、ロイヤルティ収入が一段と厚みを増す見通しだ。また、導出済みプログラムについてはステージアップによるマイルストン収入の増加が期待されるほか、導出候補プログラムについては、早期の導出による一時金収入の獲得を目指している。

2019年12月期以降の同社は、ロイヤルティ収入を創薬のための再投資に回すという、持続性のある資金フローが実現することが期待される。これは同社にとって、研究開発におけるリスク許容度を高めることになると考えられる。簡単に言えば、より思い切った行動を実行できるということだ。その“思い切り”がどういう形で実現されるかは、今後の展開を待たねばならない。

現時点で弊社が着目しているのは、同社が中期経営計画説明資料の中で触れている「海外展開加速」という表現だ。医薬品の開発は元来、グローバル性を有しており、同社自身も医薬品候補プログラムの導出や化合物の開発、臨床試験など、あらゆるステージで数多くの海外の企業や研究機関等とコンタクトを取り、場合によっては協業している。こうした現状からどういう形で一段の海外展開加速を図るのか、注目したい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)



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