■業績動向

1. 2018年6月期の業績概要
Abalance<3856>の2018年6月期の連結業績は、売上高で前期比12.4%増の7,300百万円、営業利益で同704.7%増の926百万円、経常利益は874百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で756百万円(前期は175百万円の損失)と大幅増収増益となった。グリーンエネルギー事業で分譲用ソーラー発電所等の販売が大きく伸長したことが主因だ。2017年6月期からの繰り越し案件や、大型保有案件の売上が集中した。売上高は7期連続の増収となり、営業利益は3期ぶり、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は2期ぶりの増益に転じ、過去最高業績を大幅に更新した。

売上原価率はグリーンエネルギー事業の増収効果やコスト低減に取り組んだことで、前期の77.1%から70.2%と大きく低下し、また、販管費も21.1%から17.1%に低下した。販管費は実額でも前期比8.9%減となっている。主な増減要因を見ると、増加項目としては人件費(役員報酬、給料手当及び賞与引当金繰入額)78百万円増、のれん償却額67百万円増となっており、減少項目として支払手数料106百万円、貸倒引当金繰入額169百万円、貸倒損失82百万円となっている。なお、2018年6月期の貸倒引当金繰入額は12百万円となっており、貸倒損失の計上は無かった。

事業セグメント別の収益動向を見ると、IT事業は主力製品の販売がふるわず売上高で前期比19.5%減の81百万円、セグメント利益で同68.6%減の8百万円と減収減益となった。また、建機販売事業も国内での競争激化が響き、売上高で同6.9%減の705百万円、セグメント損失で75百万円(前期は30百万円の損失)となった。グリーンエネルギー事業については、売上高で同15.6%増の6,513百万円、セグメント利益で同145.4%増の1,297百万円と同社の中で唯一、大幅増収増益となった。同事業の利益率も前期の9.4%から19.9%に上昇し、業界のなかでもトップクラスの高収益体質を確立している(業界平均は10%前後)。


収益拡大により財務体質はやや改善、売上高営業利益率は過去最高水準を更新
2.財務状況と経営指標
2018年6月期末の財務状況を見ると、総資産は前期末比796百万円増加の7,196百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では仕掛品を中心にたな卸資産が897百万円増加した一方で、現金及び預金が70百万円、立替金が331百万円それぞれ減少した。また、固定資産では有形固定資産が233百万円増加し、のれんが101百万円減少している。

負債合計は前期末比101百万円増加の5,380百万円となった。有利子負債が16百万円増加したほか、未払法人税等が74百万円、未払消費税等が43百万円、未払金が44百万円増加した。また、純資産合計は同695百万円増加の1,815百万円となった。配当金の支払額が66百万円あったが、親会社株主に帰属する当期純利益756百万円を計上したことが増加要因となっている。

経営指標を見ると、収益の拡大により純資産が増加したことで、自己資本比率が前期末の16.8%から24.6%に上昇したほか、有利子負債比率が296.2%から181.6%に低下するなど財務の健全性が改善した。同社の財務状況は2017年3月にバローズを子会社化したことに伴う買収資金(900百万円)の借入や、バローズが抱えていた有利子負債が加わったことで、2017年6月期末に有利子負債残高が前期比25億円強増加し、自己資本比率等の低下につながったが、2018年6月期に収益が拡大したことで改善につながった。とは言え、現金及び預金の残高は601百万円で、ネット有利子負債も2,607百万円のマイナスとなっており、今後のグリーンエネルギー事業の展開に向けた資金需要を考えると借入金もしくはエクイティファイナンスによって資金調達を行う可能性があることには留意する必要がある。

収益性指標について見れば、2018年6月期はROAで12.9%、ROEで53.2%、営業利益率で12.7%とすべての指標において前期の水準を大きく上回った。特に、営業利益率に関してはグリーンエネルギー事業を開始して以降、最高水準を更新しており、同事業の拡大によって今後もさらなる業績の拡大が期待できる状況となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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情報提供元:FISCO
記事名:「エーバランス Research Memo(3):2018年6月期はグリーンエネルギー事業が大幅伸長し、最高業績を大幅更新