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グローブライド Research Memo(2):輸出用リール製造で創業、釣りファンの心をつかむ「DAIWA」ブランド


■グローブライド<7990>の事業内容と沿革

創業は1955年(昭和30年)。当初は、社名を松井製作所と言い、主として輸出用のリールを製造。1958年(昭和33年)、東京都中野区大和町に大和精工株式会社を設立し、1960年(昭和35年)に現在の本社所在地にリール生産工場を新設、2年後に本社も移転した。1966年(昭和41年)にアメリカ・ロサンゼルスにダイワ・コーポレーションを設立し、海外に進出。1969年(昭和44年)に商号をダイワ精工株式会社に変更、1970年には東京証券取引所市場第2部に上場を果たしている。1976年に市場第1部に指定替えとなった。

創業して以来、釣具専業だったが、1972年(昭和47年)にゴルフ用品の国内販売を開始、多角化の道を歩み始める。1980年(昭和55年)にテニス用品、1990年(平成2年)にサイクルスポーツ用品へ、それぞれ事業進出。2009年(平成21年)に、商号をグローブライド株式会社に変更。現在に至っている。

スポーツを通じ、人生に豊かな時間を提供する、「ライフタイム・スポーツ・カンパニー」を経営理念に掲げ、主力のフィッシング事業は、フィッシングの世界ではその名を知らぬ人がいない大きな存在。ブランド力は極めて強く、革新的な製品を常にマーケットに送り出すことによって、釣具の常識を進化させ、釣りファンの心をつかんできた。現行のダイワのブランドマークは「挑戦・独創・革新」を象徴するものとして消費者に強く支持されている。このようにダイワブランドは日本国内はもとより、世界でも幅広く支持されている。

釣具では、世界に先駆けてリールのアウトスプール機構を考案し、現代のスピニングリールの原型を築いた。注力しているのはリールやロッドなどといった主力商品にとどまらず、ルアーや糸など小物類からその他用品類のラインアップも充実しており、クーラーボックスやレインギアなど釣りに関連する用品を総合的に扱っている。国内では、大手チェーンストアから、地場の専門店まで網羅し、「ダイワの釣り用品」の看板はおなじみ。商品供給は小売店への直販ルートも多く、より消費者ニーズを捉えられる体制をとっている。釣り番組として圧倒的な人気を誇る「ザ・フィッシング」をはじめ、映画やテレビでもおなじみの「釣りバカ日誌」などの制作にも協力し、多様な市場の拡大策にも積極的だ。

現在、国内では、東京、大阪、福岡の3営業所を販売拠点としている。海外では、アメリカのダイワ・コーポレーションをはじめ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、オーストラリア、中国、香港、韓国、台湾、シンガポール、マレーシアに販売拠点を置く。製品の多くは、タイ、中国、ベトナムなどを拠点に海外で生産している。

他方、ゴルフ事業においては、確かな品質のもとに上質な大人のゴルフを提案する「ONOFF」と、卓越したクラブ哲学と優れた性能で定評のある「FOURTEEN」が、人気ブランドとして支持されてきた。やみくもに売上拡大を追わず、メンバーシップ組織の構築や、顧客一人ひとりに最適なクラブを提供するためのフィッティングサービスを行うことにより、あくまでもブランドを大切にしながら、顧客に上質な製品・サービスを提供している。また、片山晋呉(かたやましんご)プロ、浅地洋佑(あさじようすけ)プロ、市原弘大(いちはらこうだい)プロ、今田竜二(いまだりゅうじ)プロ、李知姫(イ・チヒ)プロ、飯島茜(いいじまあかね)プロ、O.サタヤ(オーサタヤ)プロ、大城さつき(おおしろさつき)プロなどと契約。こうしたトッププロの活躍が、クラブ性能の揺るぎない信頼の証しともなり、ブランドイメージを高めている。

テニスなどラケットスポーツは、日本における「PRINCE」の販売代理店を担う。オンコートからオフコートまで楽しめる大人のテニスライフを提案。ラケットからウエアなど周辺商品までブランドを大切に展開してきた。テニスにとどまらず、五輪での日本選手の活躍で注目されたバドミントン、さらにスカッシュなども商品ラインアップを豊富に取りそろえている。サイクルスポーツは「CORRATEC」「FOCUS」「BOTTECCHIA」の3ブランドを展開。さらに、最近では機能とファッションを融合した新しいアパレルブランドの「D-VEC」を立ち上げ、「ライフタイム・スポーツ・カンパニー」としての新たな提案を行ない、今後が期待されている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)



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