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IIXナレッジ Research Memo(6):ブロックチェーンやRPAなど“攻めのIT”で準備着々


■中期経営戦略

1. 中期経営計画
アイエックス・ナレッジ<9753>では中期経営方針「IKI VISION 2020」を発表しており、この中で、「いきいきとした社員が、高付加価値サービスを提供し、お客様から高い信頼を得る」というビジョンのもと、1)中核事業の拡大、2)次期成長事業の創出、3)事業基盤の強化の3戦略に取り組んでいる。中期業績目標としては、2021年3月期に売上高18,340百万円、営業利益1,000百万円(営業利益率5.5%)の達成を掲げている。なお、同社では、1999年の合併時に5年以内に東京証券取引所市場第1部上場を目指す目標を掲げていたが、この中期業績目標に対する進捗状況をにらみながら、東証1部上場も計画していると考えられる。

2. 組織機構改革
同社では2019年3月期の重要な取り組みのポイントとして、2018年4月に組織機構改革を実施した。主に中核事業に関しては、より広い視点で組織の全体最適の意思決定を行うことができる「事業統括本部制」を導入した。具体的には、顧客ニーズへのスピード対応を行うために製販一体経営、本社と事業所(関西、新潟)の連携によるシナジー創出などを行う。次期成長事業に関連しては、「オープンイノベーション戦略事業部」を創設した。この組織は、企業のデジタルトランスフォーメーション(情報技術が社会や企業のあらゆる領域に浸透することによってもたらされる変革)を支援するための商品・サービスを顧客企業、パートナーと連携し、組み合せて提供することで新たな高付加価値のビジネスモデルの創出を追及する。当初は10名~20名で発足、中核事業部門と相互に連携し、協業を積極的に推進する。

3. “攻めのIT”への取り組み
同社は “攻めのIT”分野として、IoT、ビッグデータ、AI、ロボティクスなどの技術を駆使して顧客企業のサービス強化やビジネスモデルの変革を支援する分野と領域を定義している。“攻めのIT”のアプローチとしては、“顧客との共創”を基本スタンスとしており、これまで築いてきた大手顧客との関係を生かして展開している。様々なプロジェクトがある中で、直近で同社が注力するのが「ブロックチェーン」と「RPA(Robotic Process Automationの略。ルールエンジンやAI、機械学習といった高性能な認知技術を用いることにより、定型的な事務作業を自動化・効率化すること)」である。ブロックチェーンに関しては、消費財の原料から製造、流通、小売りまで含めたサプライチェーン全体での適用を共同研究しており、その成果が待たれる。RPAに関しては、市場でのシェアの高いツールである「WinActor」と「UiPath」の取り扱いを開始し、導入から業務への適用を含めた支援体制を整備した。“攻めのIT”に関しては、組織整備面(オープンイノベーション戦略事業部創設)、個別プロジェクト面でも準備が着々と進んでいる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)



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