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カドカワ Research Memo(6):2018年3月期業績は期初計画を据え置く


■今後の見通し

1. 2018年3月期の業績見通し
カドカワ<9468>の2018年3月期の連結業績は、売上高が前期比3.1%増の212,000百万円、営業利益が同31.1%減の5,800百万円、経常利益が同16.3%減の6,200百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同39.3%減の3,500百万円と期初計画を据え置いている。第2四半期までの進捗状況はほぼ計画通りに進捗しているが、当初10月に予定したniconico(く)のサービス開始時期が2018年2月28日に後ろ倒しになったことから、Webサービスの通期予算である1,600百万円は下振れが予想される。

2017年3月期に大ヒットした「君の名は。」の利益増効果が剥落することやモバイル事業の事業環境を反映し、既存事業で前期比900百万円の減益を見込み、加えて将来の成長に向けた戦略投資費用の増加で1,700百万円の減益を見込んでいる。主な戦略投資としては、2020年春に稼働予定の書籍製造・物流拠点の立ち上げに関連したテスト生産や物流拠点の最適化等の先行投資のほか、新規Webサービスの開発費用、インバウンド事業への投資などが挙げられる。戦略投資費用によるP/L影響額は、2017年3月期に4,600百万円、2018年3月期に6,300百万円(うち、上期は30億円弱)と計画通りの進捗となっている。なお、書籍や映像、ゲームなどで前期同様、想定を上回る大ヒット作品が登場すれば、業績の上振れ要因となる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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