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前場に注目すべき3つのポイント~一服は想定内、依然としてショート筋にとっては厳しい需給状況


26日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:一服は想定内、依然としてショート筋にとっては厳しい需給状況
■片倉工業、20/12上方修正 営業利益30億円←25億円
■前場の注目材料:日本精工、小型ボールベアリング5割増、新組織で迅速供給


■一服は想定内、依然としてショート筋にとっては厳しい需給状況

26日の日本株市場は利食い優勢ながらも底堅い相場展開が見込まれる。25日の米国市場ではNYダウが173ドル安だったが、ナスダックは上昇し史上最高値を更新している。ダウは史上最高値付近から感謝祭の休日を控え利益確定の売りが優勢となったほか、週次の失業保険申請者数が予想外に増加したため景気回復への懸念も再燃した。また、連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では速やかな追加緩和の可能性が示唆されなかったことも手伝い終日軟調に推移した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比75円安の26305円。円相場は1ドル104円40銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い優勢の展開になりそうである。ただし、昨日の寄り付き直後の急伸、その後のこう着感の強い場面において、目先的には達成感も意識されやすいところであり、一服は想定内であろう。米国市場は感謝祭の祝日を控えていることから利食いも出やすいところであり、利食い一巡後は次第に底堅さが意識されてくる可能性はありそうだ。また、景気敏感株へは利食いが出やすいだろうが、感謝祭明け後のクリスマス商戦への思惑から下値を売り込む流れにはなりづらい。一方でナスダックの市場最高値更新を受けてハイテクの一角には買いが向かいやすいだろう。

昨日はマザーズの弱さが目立っていたが、ナスダック上昇の流れを引き継ぎ、グロース株への物色がみられてくるようであれば、個人投資家のセンチメントを明るくさせそうである。また、新型コロナウイルスの感染拡大が重石とはなるが、一方でワクチン期待が高まっており、ファイザーのワクチンの承認の確認まではショート筋にとっては厳しい需給状況である。そのため12月のメジャーSQまでにショート筋のおいてはポジションをニュートラルに近づける形でのヘッジニーズは高そうである。

そのほか、物色については個別に材料が出ている銘柄のほか、ニューノーマルにおいて成長が期待される銘柄には断続的に資金が向かいやすい。脱炭素からEV関連への物色も続いていることもあり、強いトレンドの銘柄への順張りスタンスとなろう。また、ワクチンが承認されるようだと出遅れ感の強い銘柄に対する水準訂正の流れが強まると考えられるため、そういった銘柄への押し目買い意欲も強そうである。


■片倉工業、20/12上方修正 営業利益30億円←25億円

片倉工業<3001>は2020年12月期業績予想の修正を発表。売上高は従来の386億円から394億円、営業利益は25億円から30億円に上方修正した。売上高は、医薬品事業におけるニトログリセリン静注の販売増、不動産事業においてはコロナ禍によるテナント賃料減収があったものの、前回発表以降テナント売上高、テナント賃料水準ともに緩やかな回復基調にある。なお、特別利益(投資有価証券売却益)計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は16億円から25億円に上方修正した。


■前場の注目材料
・日経平均は上昇(26296.86、+131.27)
・ナスダック総合指数は上昇(12094.40、+57.61)
・1ドル104円40-50銭
・VIX指数は下落(21.25、-0.39)
・原油先物は上昇(45.71、+0.80)
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・米経済対策への期待
・コロナ向けワクチン開発の進展


・日本精工<6471>小型ボールベアリング5割増、新組織で迅速供給
・岩谷産業<8088>岩谷、関電など、燃料電池船商用化へ、25年万博で運用目指す
・伊藤忠<8001>気象協会と提携、アパレル向け需要予測
・トヨタ<7203>消毒スタンド外販、非生産部門の社員主導
・トプコン<7732>大和ハウスと建設現場のDX推進で連携
・NTT<9432>光速に近い中性子測定、半導体エラー対策


☆前場のイベントスケジュール

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