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欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、コロナ感染再拡大で週末控え買い継続


17日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。重要イベント通過に伴うリスク要因の後退で、やや円売り方向に振れやすい見通し。また、米国内での新型コロナウイルスの感染再拡大で、週末の有事に備えたドル買いが見込まれる。

欧州中銀(ECB)は前日開催した理事会で、パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の維持を決定。ラガルド総裁はその後の記者会見で、ユーロ圏経済に関し「4月に底を打った」との見解を示した。先行きは依然として不透明ながら、ほぼ想定通りの内容となった。本日アジア市場は日経平均株価や上海総合指数などアジア株の軟調地合いでやや円買いに振れているが、重要イベント通過に伴うリスク要因の後退で円買いは縮小。欧米株高観測への思惑から安全通貨のドルは売りに押される半面、対円では107円台で底堅く推移した。

この後の海外市場でも、引き続き動きづらい展開となりそうだ。本日と明日の欧州連合(EU)首脳会議での基金創設に関する協議で合意への思惑が広がるものの、ユー
ロ・ドルの上値の重さが嫌気され、ドルは下げづらい見通し。また、中国メーカーの
製品を使用する企業の排除をめぐる米中対立も、ドル買い要因となりそうだ。一方、
コロナのワクチン開発期待は引き続きドルを下押しするものの、複数の州で深刻化す
る感染再拡大はドルの下げを弱めている。週末を控え調整による株売りが強まれば、
ドルは有事に備えた買いが根強い。

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 欧州中央銀行(ECB)専門家予測調査
・18:00 ユーロ圏・6月消費者物価指数改定値(前年比予想:+0.3%、速報値:+0.3%)
・19:00 ベイリー英中銀総裁オンライン講演
・21:30 米・6月住宅着工件数(予想:118.0万戸、5月:97.4万戸)
・21:30 米・6月住宅建設許可件数(予想:129.0万戸、5月:121.6万戸←122.0万戸)
・23:00 米・7月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(予想:79.0、6月:78.1)
・EU首脳会議(18日まで)




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