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欧米為替見通し:ドル・円は上げ渋りか、週明け以降も112円台は売り継続


来週にかけての欧米外為市場では、ドル・円は引き続き上げ渋る値動きを予想したい。前日のユーロ圏の低調な経済指標から域内の減速懸念は残り、円売りは縮小の見通し。また、米国の指標はまちまちで、ハト派寄りの金融政策が意識されやすいだろう。

17日に発表された中国の1-3月期国内総生産(GDP)は予想を上回る堅調な内容となり、同国を起点とした世界的な減速懸念はひとまず収束した。ただ、18日発表のドイツとユーロ圏の製造業PMIは、いずれも景況判断の分かれ目である50を下回った。それを受け、再び世界的な景況感の悪化がテーマとなり、安全通貨のドルや円に買いが入りやすい地合いとなった。一方、この日の米国の小売売上高は想定よりも強かった反面、4月フィラデルフィア連銀製造業指数は低調となり、米連邦準備制度理事会(FRB)のハト派寄りの政策スタンスに思惑が広がり、ドルも買いづらいようだ。

本日は欧米やアジアの主要市場が聖金曜日による休場となり、参加者は少なく小動きが見込まれる。週明け以降はユーロ圏消費者信頼感やドイツIFO企業景況感、アメリカでは3月耐久財受注、1-3月期国内総生産(GDP)速報値のほか、企業決算も材料視される。このうち米GDPは減速が予想され、想定以上に落ち込んだ場合には失望感による株売り、ドル売りが強まる可能性があろう。また、日本のゴールデンウィーク(10連休)直前でポジション調整の売りが出やすい見通し。そのため、17日に付けた年初来高値112円17銭をしっかりと上回る値動きは来週も想定しにくい。

【今日の欧米市場の予定】
・21:30 米・3月住宅着工件数(予想:123.0万戸、2月:116.2万戸)
・21:30 米・3月住宅建設許可件数(予想:130.0万戸、2月:129.1万戸←129.6万戸)

・聖金曜日で休場:独、スイス、英、南ア、米、カナダ、ブラジルなど




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