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すぐ始めたい人のための「先物取引入門」(9)リスク管理の基本的な考え方(高井ひろえ)


みなさんこんにちは!フィスコ マーケットレポーターの高井ひろえです。今回のテーマは、『リスク管理』です。私たちは日々の生活を営む上で、いつも何らかのリスクにさらされています。なにか行動を起こせば失敗するかも知れない。それがリスクです。しかしあえてそのリスクに向き合い、うまくいったら、なんらかの報酬(=リターン)が得られるはずです。先物取引も変わりはありません。資金を投じれば損をするかも知れない——それがリスクです。そして成功すれば収益を手にすることができる——これがリターン。先物取引を始めとする投資は、すべてリスクとリターンの関係で成り立っています。その事実を踏まえたうえで、やってはいけないのは、自分が引き受けられる以上のリスクをとってしまうことです。例えば300万円の投資資金があるとして、それを1回の取引で全て投じてしまえば、リスクの取り過ぎと言わざるを得ません。そしてそれはもはや投資ではなくギャンブルです。投資をギャンブルにしてしまわないためにも、リスクについての基本的な考えを一緒に学んでいきましょう。

■リスクとリターンの関係性
投資の中でも、商品先物取引やFX取引はレバレッジをかけて取引をすることができます。レバレッジは「てこの原理」を意味します。「てこ」のイメージ通り、少額の出資で大きなリターンを狙える可能性をもたらします。投資しなかった分のお金は他にまわしたりすることができるので、投資効率がよくなるのですね。その反面、売買の方向性を誤れば投資額のすべて、あるいは投資額以上の損を被ることもあります。

一般的には、リスクとリターンの関係性を知り、リスクを抑えつつリターンを最大化することが商品先物取引を成功させる秘訣だと言われています。こうした考えは、広く“リスク管理”と呼ばれています。リスク管理の考え方は、いくつもあります。例えば、あらかじめ損失の最大額を決めておき、建玉と同時に損切のための逆指値注文(ロスカット注文)を出すことがあげられます。投資資金をいくつかの投資先に分散することもリスク管理の在り方としては有効です。

これらの前提として、自分はどれだけの資金をリスクにさらすことができるのかを知っておく必要があります。例えば、300万円の資金を運用する場合、金なら何枚、米ドルなら何枚を売買するのが合理的なのかといったことです。

■金や米ドルの取引に最低必要な額は?

どの銘柄にいくら投資するのが適切なのかを知るにあたり、そもそも投資をするのに最低必要な額を求めてみましょう。取引量が多い商品で、金と米ドル(くりっく365:取引所FXを指します)について考えてみます。まず、7月30日現在の最低証拠金は、金(標準)が66,000円、米ドルは44,960円となっています。これらを仮に最低単位である1枚ずつ、現物で買うとすると、金(1000グラム)=435万円、米ドル(1万ドル)=110万円になります。

■レバレッジはそれぞれどれくらい?
ちなみに、倍率(レバレッジの倍率)はどれくらいになるのでしょうか。倍率=代金÷証拠金で求められますので、金が435万円÷66,000円=66倍、米ドル110万円÷4.5万円=24倍となります。

■金と米ドル、資金の配分をどうするか?
300万円の資金なら、単純に考えれば、金なら45枚(300万円÷6.6万円)、米ドルなら66枚(300万円÷4.5万円)取引できることになります。ですが、手持ちの資金を全て1回の取引に投じることは、リスク管理の観点からみると適切な考えとはいえません。例えば変動額が大きい方、つまりリスクが大きい方には少額を投資し、変動額が小さい方、つまりリスクが小さい方には多めに投資をする、といったようなリスクに応じた投資額の調整が望ましいからです。この「変動額」をどのように求めればいいのかは、次回のコラムでご説明させていただきます。

フィスコ マーケットレポーター 高井ひろえ







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