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欧米為替見通し:ドル・円は小じっかりの展開か、米インフレ上昇を好感


12日の欧米外為市場では、ドル・円は小じっかりの展開を予想したい。米中貿易戦争への懸念は根強いものの、株高などを手がかりに円売り先行の見通し。また、米国のインフレ上昇で利上げペース加速観測がさらに高まり、ドルの上昇余地が生じるだろう。

米トランプ政権は中国の知的財産権侵害の追加制裁として、2000億ドル規模の輸入関税を発動する方針だが、発動時期が9月とみられるため過度な懸念は後退。本日のアジア市場では、上海総合指数や日経平均株価の反発を手がかりに円売り優勢の展開となり、ドル・円は112円30銭台まで値を切り上げる場面もあった。前日の取引で5月高値の111円40銭を上抜けたインパクトは大きく、ドル買いムードが強まっている。

一方、前日発表された米国の6月生産者物価指数(PPI)は、前年比伸びが6年半ぶりの高水準に達するなど、予想に反して堅調な内容となった。今晩21時半の6月消費者物価指数(CPI)も伸び拡大が見込まれ、引き続き連邦準備制度理事会(FRB)目標水準を上回るとみられる。これらの強いインフレ指標を受け、利上げペース加速観測がさらに高まり、ドル買いを誘発しそうだ。ドル・円は次の節目である113円や年明け早々に付けた今年最高値113円39銭が意識されよう。

ただ、米中貿易戦争への懸念は完全に払しょくされたわけではなく、中国側の対応が注視される。また、欧州中央銀行(ECB)当局者の間では利上げ時期をめぐり見解が分かれており、前倒し実施の思惑が高まればユーロの買い戻しが強まる可能性もある。さらに、英国の政権内の対立もいったん沈静化し、政局リスクを嫌気したポンド売りは弱まっている。足元のドルの上昇ピッチが速いため、利益確定などのドル売りにも警戒したい。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・5月鉱工業生産(前月比予想:+1.2%、4月:-0.9%)
・21:30 米・6月消費者物価指数(前年比予想:+2.9%、5月:+2.8%)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:22.5万件、前回:23.1万件)
・21:30 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁が討論会参加(移民問題関連)
・01:15 ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁講演(年次経済会合、アイダホ州)
・02:00 米財務省30年債入札(140億ドル、リオープン)
・03:00 米・6月財政収支(予想:-800億ドル、17年6月:-902.33億ドル)




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