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欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、米減税法案やFRB議長人事にらみの展開


今日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。米連邦準備制度理事会(FRB)による金融正常化を背景にドル買いは継続の見通し。ただ、トランプ政権の減税法案や次期FRB議長人事などが注目され、目先は積極的なドル買いは入りづらい地合いとなりそうだ。

前日発表された米国の9月住宅着工件数と住宅建設許可件数が予想と前回分を下回り、成長持続を見込んだドル買いはいったん後退したようだ。また、米地区連銀経済報告(ベージュブック)では「労働市場のひっ迫にもかかわらず、物価圧力の伸びは緩やか」との見解も意識された。

ただ、ダドリーNY連銀総裁が米国の労働市場について「非常にひっ迫」しており、FRBは「2017年3回の利上げ軌道にある」などと発言。FRBの金融正常化方針を背景に12月利上げ観測が続き、経済指標の下振れを受けたドル売りは小幅にとどまった。本日アジア市場も、ドルは底堅い値動きとなっている。

今晩は21時半発表の米国の10月フィラデルフィア連銀製造業景況指数や23時の9月景気先行指数が材料視される。いずれも前回を下回る見通しだが、タカ派寄りのジョージ米カンザスシティー連銀総裁の講演があり、FRBの引き締めに前向きなスタンスを示すとみられ、ドル売りは出にくい地合いが継続するだろう。

一方、トランプ大統領は税制改革案の審議をめぐり「クリスマス・プレゼントとして巨大な減税を贈ろう」と年末に向け法案成立に意欲を示した。それに関連し、ムニューシン財務長官は、改革に失敗すれば株価上昇分が削られると、反対派をけん制。過去最高値の更新で活況が続く株式市場で慎重ムードが広がれば、株高・ドル高は一服しそうだ。

また、トランプ大統領とイエレンFRB議長の会談も、積極的なドル買いを手控えさせる要因となるだろう。次期議長にはタカ派的な候補が選出されるとの思惑から米金利先高観が広がり、目下のドル買い要因となっている。ただ、もともと中立的なイエレン氏が続投した方が、トランプ政策との整合性はとれるとの見方も市場では根強く残る。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・17:30 英・9月小売売上高(前月比予想:-0.1%、8月:+1.0%)
・21:30 米・10月フィラデルフィア連銀製造業景況指数(予想:22.0、9月:23.8)
・21:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:24.0万件、前回:24.3万件)
・22:30 ジョージ米カンザスシティー連銀総裁講演(米国経済)
・23:00 米・9月景気先行指数(前月比予想:+0.1%、8月:+0.4%)
・欧州連合(EU)首脳会議(20日まで)
・トランプ米大統領がイエレンFRB議長と会談予定



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