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NYの視点:米8月CPI、ゲームチェンジャーにならず


*07:46JST NYの視点:米8月CPI、ゲームチェンジャーにならず 米労働省が発表した8月消費者物価指数(CPI)は前月比+0.6%と、7月+0.2%から伸びが拡大し、インフレがピークに達した昨年6月来で最大となった。前年比では+3.7%と、7月+3.2%から予想以上に伸びが拡大し5月来で最大の伸び。ガソリン価格の上昇が主要因となったほか、自動車保険や処方薬コストの上昇が響いた。FRBがインフレ指標として注目している変動の激しい食品と燃料を除いた8月コアCPIは前月比+0.3%。伸びは予想外に7月+0.2%から拡大し5月来で最大となった。前年比では+4.3%と、7月+4.7%から予想通り伸びが縮小し、21年9月来で最小の伸び。

賃金の伸びは価格の伸びを上回ってきたことが消費を今まで支えてきた。しかし、賃金の伸びは2カ月連続で縮小。物価の伸びとの差も縮小しつつあり今後、消費が減速する可能性がある。ガソリン価格は1カ月で10.6%上昇と、昨年3月来で最大の伸びを記録するなど、世帯を圧迫している。

FRBが特に注視している住宅を除いたコアサービス価格は前月比+0.4%と、過去5カ月で最大の伸びとなり、FRBが慎重姿勢を維持する可能性がある。ただ、前年の4%からは伸びが縮小しており、FRBの利上げサイクルがピークに近づいたとの市場の見解には変わりがない。

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