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NYの視点:米6月JOLT求人件数:労働市場のひっ迫緩和を示唆、パンデミック前に比べると依然強い


*07:39JST NYの視点:米6月JOLT求人件数:労働市場のひっ迫緩和を示唆、パンデミック前に比べると依然強い 米労働省が発表した6月JOLT求人件数は958.2万件と、5月961.6万件から予想以上に減少し、2021年4月以降ほぼ2年ぶりの低水準となった。5月分は大幅に下方修正された。前年同月は1096.1万件だった。

労働市場の強さを表明するとされる自主退職者数は予想外に29.5万人減の377.2万人。減少者数は21年5月来で最大。採用者数も32.6万人減少の590.5万人と21年2月来で最低。減少幅は2020年7月来で最大となる。自主退職者率も2.4%と、21年2月来で最低となり、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が指摘している通り、労働市場のひっ迫状況緩和を示唆した。

求人件数は総失業者数を376.25万上回ったが、差は21年9月来で最小となる。1人の失業者に対する求人件数は1.61件で5月からほぼかわらずだが、大幅な下方修正を除くと4月の1.82件から大幅低下し、21年10月来で最低。ただ、パンデミック前は1.2件だったことを考慮すると、求人件数は依然十分にあり、FRBのインフレ制御を目指した利上げ継続または、政策金利を当面高金利で据え置くことを正当化する。

ただ、求人に関しての企業の回答率は31.2%と過去最低で、この指標への信頼性が薄れつつあることは警戒材料となる。

■6月労働市場ダッシュボード
求人件数:5.8%(5月5.8%、2022年6.7%)
雇用削減率:1.0%(1.0%、1.0%)
自主的退職率:2.4%(2.6%、2.7%)
採用率:3.8%(4.0%、4.2%)
失業率:3.6%(3.7%)
不完全雇用率(U6):6.9%(6.7%)
非農業部門雇用者数:+20.9万人(+30.6万人)
平均時給:前月比+0.4%、前年比+4.4%(+0.4%、+4.4%)

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