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NYの視点:ECB、金融緩和縮小示唆せず、6月会合での協議開始に期待集まる


カナダ中央銀行は21日に開催した金融政策決定会合において、先進諸国の中央銀行の中で初めて緩和縮小を開始した。このため動向が注目されていた理事会で、欧州中央銀行(ECB)はパンデミック資産購入プロブラム(PEPP)の縮小を協議しなかったと、ラガルド総裁は会合後の会見で明らかにした。総裁は域内の経済が1-3月期国内総生産(GDP)で成長が縮小するが、データによると、4-6月期にはプラス成長に回復する見込みだと述べた。また、サービスセクターに底入れの兆候が見られると、楽観的な見解を示した。

同時に、ウイルス感染の拡大、ロックダウンが活動を抑制し、短期の見通しは不確実性に直面しており、リスクは下方だと警告。パンデミック脱出まで程遠く、欧州経済の回復もまだ半分に達したに過ぎないとし、回復を支援する緩和策を当面維持する方針を示唆した。テーパリングの協議も時期尚早と、繰り返した。ECBが今四半期、3月に決定した国債購入を明確に、断固として増やしていくと再表明した。

市場は新たな見通しが発表される6月の理事会に焦点を移した。アナリストは欧州でも今後、ワクチン接種ペースが加速し、ロックダウンも解消されるため景気の見通しをおしあげ、さらに、ドイツの付加価値税(VAT)の引き上げがインフレ見通しの引き上げにも繋がり、6月会合では緩和縮小の時期などに関し、真剣な協議が開始されると見ている。


◆ラガルドECB総裁会見ポイント
●景気判断
「世界需要の回復が経済を支援」
「サービスセクターに底入れの兆候」
「1-3月期経済はおそらく縮小」「データによると、第2四半期にはプラス成長に回復」
「パンデミック脱出まで程遠い、欧州経済の回復まだ半分」
●見通しリスク
短期リスク:下向き
長期リスク:均衡
●物価
「物価圧力は依然抑制されている」
「ヘッドラインインフレは今後数か月上昇する可能性が強い」
「スラックの解消がインフレを段階的に押し上げへ」
「市場ベースのインフレは引き続き段階的に上昇継続」
●為替
「ECBは為替のインフレ見通しへの影響を監視」
●PEPP
「縮小協議しなかった。時期尚早」
「PEPP購入ペースは経済指標次第、時間に左右されない」
「PEPP規模、週よりも月間の規模が重要に」




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