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NYの視点:米スタグフレーション懸念も浮上、FRBがいずれYCC導入との見方も


米労働省が発表した7月の消費者物価指数(CPI)は生産者物価指数(PPI)と同様に予想以上に上昇した。CPIは前月比+0.6%と、低下予想に反し6月と同水準を維持し2カ月連続プラス。前年比でも+1.0%と、6月+0.6%から予想+0.7%以上に上昇し3月来で最高となった。ガソリンや中古車価格、自動車保険やワイアレスサービスの料金、航空運賃などの上昇が目立った。

米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として特に注目している変動の激しい燃料や食品を除いたコアCPIは前月比+0.6%と予想外に6月+0.2%から上昇し1991年1月以降29年ぶり高水準となった。前年比では+1.6%と、6月+1.2%から低下予想に反して上昇。3月来の高水準で、FRBのインフレ目標である2%に近づいた。

インフレの上昇は経済がパンデミックにより過去最大に落ち込んだのち、経済活動の再開に伴い大きく反動したことが背景となっており、インフレの悪循環ではないと見られている。パウエルFRB議長は7月の連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見で「利上げを考えることを考えることさえ考えていない」と、当面大規模緩和を維持する方針を再表明。FRBはパンデミックがディスインフレのイベントとしている。ローゼングレン・ボストン連銀総裁も12日のインタビューで、インフレの上昇を懸念するには時期尚早であり、失業率10%下で、インフレを懸念していないと述べている。

一方で、一部の投資家はFRBの大規模な資産購入や連邦赤字の拡大で来年までにインフレが加速すると警戒している。インフレの上昇が経済の回復によるものではなく景気の低迷とインフレが同時に起こるスタグフレーションを警戒するアナリストも出始めた。

今後はスタグフレーションが展開されていくかどうかにも注目していく必要がある。
もし、長期金利が上昇を続けた場合、回復支援でFRBがイールドカーブコントロールに踏み切る可能性が強まると見られている。





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