トランプ米大統領は18日、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長と会談し、マイナス金利などさらなる金融緩和を求める姿勢を示したようだが、この件について市場関係者の間では「中国との通商協議は米国に都合の良い展開になっていない可能性があり、追加関税発動などの措置を検討しているのでないか?」との声が聞かれている。FRBは、「金融政策に関しては客観的で非政治的な分析に基づいてのみ決定する」旨の声明を発表している。

会談の詳細な内容は確認できないが、市場参加者の間では「パウエルFRB議長は早い時期に追加利下げを行うことをコミットしていない」との見方が多いようだ。トランプ大統領はパウエル議長との会談後に、ツイッターに「とてもよい議論だった。マイナス金利や金融緩和、貿易問題などすべてを議論した」と投稿している。トランプ大統領は以前から、「米国の金利はドイツや日本と比べて高い」との見方を示しており、今回の会談でもそのことがパウエル議長に直接伝えられたことは間違いないとみられる。

現時点で12月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で、追加利下げが決定される可能性は極めて低いとの見方が一般的だが、米中通商協議に進展がみられない場合、米国経済の先行き不安は高まり、市場の追加利下げ期待は次第に高まる可能性がある。トランプ大統領は、現在の米国経済は良好であるとこれまで何度も述べているが、それが事実だとすれば、FRBに対する追加利下げの要請は自らの発言と矛盾するものであり、金融市場における不確実性を高める一因となる可能性がある。

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情報提供元:FISCO
記事名:「NYの視点:FRBに対する利下げ要請は金融市場の不確実性を高めるか?