欧州中央銀行(ECB)は10日、9月11−12日に開催された定例理事会の議事録を公表した。域内19諸国の中央銀行の見解の相違が表面化した。ECBが広範な追加緩和を発表したのち、タカ派で知られるドイツのザビーネ・ラウテンシュレーガー理事は2022年1月の任期満了を待たずに辞任する意向を表明したことからも分裂は明らか。

6人の専務理事のうち欧州最大の経済を持つドイツと2番目に大きな経済のフランス2人が国債購入策の再開に反対していた。国債購入の再開に反対している委員は、「すでに債券利回りが低く、購入しても大きな効果が得られない」「このような手段は緊急時に取っておくべきだ」と主張。

しかし、結果的に、多くの反対にもかかわらず、全ての政策委員が弱い成長や低いインフレに対処する一段の刺激策が必要だということで合意した。国債購入の再開は「明確な過半数」に支持され、利下げも「非常に大差」で支持を得た。

ECB議事録ポイント(9月定例理事会)
●6人の専務理事のうち2人(仏・独)が国債購入策の再開に反対
●3分の1の委員が利下げに反対
●数人のメンバーは、もし、国債購入の再開が除外されるなら、20ベーシスポイントの利下げが必要と主張
●全ての政策委員が弱い成長や低いインフレに対処する一段の刺激策が必要だということで合意
●国債購入の再開、「明確な過半数」が支持
●利下げ、「非常に大差」で支持

ドラギ総裁は広範な追加緩和パッケージを断行し、11月からラガルド氏にバトンをわたす。ラガルド氏はすでにハト派的な姿勢を示しており、現行の大規模緩和軌道が保たれると見る。


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情報提供元:FISCO
記事名:「NYの視点:ECB9月理事会議事録:委員の見解分かれる、大規模緩和はラガルド次期総裁が受け継ぐ